2012/10/02 | ブログ家造りのコストについて

建物形状によるコストの比較No.1

今回は建物を建てる時にはとても重要な『コスト』についてお話致します。

コストというと、家づくりという夢多い世界から現実に引き戻される感じを抱きがちですが、これをコントロールすることは、実は極めて創造的かつ知的な作業であり、プランニングの行為そのものの重要な一部です。

コストコントロール=構造材や仕上げ材などを贅沢にする、あるいは節約するといったことを連想しがちですが、そうした単純な方法だけでは限界がありますし、それはコストダウン=質の低下につながりかねません。

コストコントロールに有効な方法は他にもいろいろあります。

コストコントロールは住宅を成り立たせている「仕組み」を知ることから始まります。

そして、その仕組みとコストの関係を知ることができれば、私たちはコストをコントロールする方法を手に入れることになります。

今回ご紹介したいのは『同じ面積の建物であっても、建物形状によって建物のコストは変わる』といったことです。

坪単価という言葉をよく使いますが、構造材や仕上げ材が同じでも建物形状の違いで、「坪単価」は驚くほど違ってきます。

『基礎工事や屋根工事が半減する総2階』
建物を写真のようなブロックに置き換えて考えてみましょう。

ブロックを積み重ねたものを建物と見立てて、『平屋』『一部二階』『総二階』の場合を検証してみましょう。

それぞれのブロックは同じ6コマなので、全て床面積は6です。

しかし、コストのかかる基礎の面積は『平屋が6』『一部二階が4』『総二階が3』となります。

また、基礎と同じくコストのかかる屋根面積も同じ結果となります。

内壁と比べてコストのかかる外壁の面積は、平屋と比べて総2階建ての方が少し面積が多くなりますが、基礎面積・屋根面積は圧倒的に平屋と比べて総二階の方が少なくなります。

工藤住環境設計室ではコストのバランスを常に意識したプランを行なっております。