先程、宝塚市の事務所は強い揺れに襲われました。
私のコレクションや水筒が床に落下し、パソコン(重量物)は動きました。
幸い、大きな損害や怪我も無く、今こうしてBLOGを更新しています。
私は阪神大震災を経験し、地震の恐ろしさを身をもって知りました。
阪神大震災が起きた時、私は不真面目な建築学科の学生でした。
父は建築会社を営んでいて、震災直後の緊急工事を請負いました。
学校もサボりがちだった私に父は「しっかりバイト代出すから、神戸に行ってこい!」
バイト代をはずんでくれるとの事だったので、神戸へ緊急工事に行きました。
三宮に着いた時・・・。倒壊するビル群・・・。途方にくれる人々。
地震は全てを奪ってしまう、恐ろしい自然現象だと感じました。
某新聞社の仮設印刷所の突貫工事。
私は朝の6時~22時の現場作業員。
設計者は明日の施工の為の図面を必死で書いていました。それを現場監督が各職長に説明し、工事を行うといった事を繰り返していました。
夜中のミーティングでは、設計者・監督・職長・作業員が一体となって作業打ち合わせを行っていました。
この時、設計の重要性をとても感じ、いつかは地震に強い建物を設計する設計者になりたいと強く思いました。
後になって気づいたのですが、父は私に地震直後の現場を体験させ、何かを感じてほしかったのだと思います。
そして今、私は一戸建て住宅を得意とする、一級建築士事務所を営んでおります。
地震に強い建物を設計・監理する事は、私の使命だと思っています。
皆様、今から建てる新築の木造住宅の耐震性は、問題無いと思っていませんか?
残念ながら、全ての建物が安全とは言えません。
私は耐震性を確認する為の構造計算を行っていない建物でも合法的な建物となる、この国の建築基準法が問題だと考えています。
熊本地震の時に、築年数の浅い建物でも倒壊や大破した建物が多く存在する事を知っていますか?
この写真は私が耐震セミナーを行った時の資料の表紙です。
この資料はM’s構造設計の佐藤氏より資料提供を頂いたものに私が加筆しております。
地震に強い家にご興味の方へ、このセミナーの内容を事務所にてご説明させて頂きます。(予約制)
参加ご希望の方は、下記のリンクよりご予約下さい。
弊社以外の設計事務所や工務店、ハウスメーカーで家を建てる予定や契約済の方でもご説明させて頂きます。
私の説明により、少しでも地震に強い家が増えれば嬉しい事です。
2018/06/18
本日は木造住宅の耐震性についてお話させて頂きます。
最近、住宅のチラシやホームページを見ていますと、
制震ダンパーにより地震のエネルギーを吸収する!
といった内容をよく見かけます。
確かに、制震ダンパーや制震テープなどの制震部材は、揺れのエネルギーを吸収する効果はあると思います。
しかし、それよりもっと重要なのは、許容応力度計算により、構造計算された建物であるかどうかです。(基礎も含め)
制震ダンパーにより、いくら地震のエネルギーを吸収しても、根本的な柱や梁の強度が持たなければ、全く意味が無いです。
構造計算により耐震等級を取得し、その上で制震ダンパーを設置する事が重要です。
耐震等級を取得する時も、注意が御座います。
耐震等級を取得する方法は2通り御座います。
一つは【許容応力度計算法】。
もう一つは、壁量チェック+水平構面のチェックによる【簡易的な構造チェックによる方法】。
どちらの方法でも耐震等級を取得する事は可能ですが、許容応力度計算による構造計算の方が、建物の本当の意味での安全性・耐震性を確認する方法として優れています。
コストやデザインに目が行きがちな家造りですが、家の本質的な基本性能部分もしっかりとした家造りを行ないましょう。
2018/01/16
日時:5月27日(土)
時間:10:30~12:00
場所:宝塚市山本(あいあいパーク)阪急宝塚線山本駅徒歩5分、無料駐車場有り
熊本地震から、約1年が経ちます。
熊本地震では 築年数の浅い耐震等級1の木造住宅が多数倒壊及び半壊しています。
一方、耐震等級3の木造住宅は、ほとんどが無被害です。
耐震等級1のお家: かろうじて命は守れるが地震による損傷により、もう住む事が出来ないお家。
耐震等級3のお家: 命はもちろん財産(お家)も守り、地震後も住み続ける事が出来るお家
如何でしょう?それでも耐震等級1のお家を建てますか?
【セミナーで私がお伝えしたい事】
プランの形状と耐震性能の関係。
・営業マンやコーディネーターのプランは危険!?
・本当の木構造設計・計算を熟知した建築士がプランを行う重要性。
・多くの木造住宅の構造は経験と勘のみで造られている!?
・構造計算の重要性。
・耐震等級の重要性。
・高耐震・耐震等級3のお家は高くなる?
建ててから後悔しない為に木造住宅をご検討の方、是非ご参加下さい。
参加ご希望の方はホームページの参加お申込みフォーム及びお電話(072-744-2921)にてお申し込み下さい。(参加費用は無料です)
2017/05/23
5月27日(土):10:30~12:00、木造住宅耐震セミナーを開催致します。
本日はあの日から丁度1年です。
そうです。
熊本地震です。
私は地震に強い家を造る為に、以下の事を考えて設計を行っております。
【粘り強い耐力壁を用いる】
耐力壁には筋違いや面材耐力壁などが御座いますが、出来るだけ粘り強い耐力壁を使う様にしています。
構造用合板の耐力壁は粘り強く、急激に耐力が低下しにくい特性が御座います。
【整形な平面構成・立面構成のプラン】
建物のプランと耐震性は、とても重要な要素です。
出来るだけシンプルなプランは構造的に安定した建物となります。
【劣化対策・防蟻対策】
関係が無いと思われるかもしれませんが、建物の劣化対策と防蟻(シロアリ)対策は耐震性能に影響致します。
建物が出来上がった時には見えなくなってしまう土台や柱・梁。
これらは床下や壁・天井内部に隠れてしまいます。
床下に湿気がこもると土台が傷んでしまうことが御座います。
壁の中の結露(壁体内結露)が発生すると、柱が傷んだり構造上重要な補強金物も傷んでしまいます。
見えない部分を健全な状態にする為、通気や透湿などの劣化対策を行う必要が御座います。
また、シロアリによる食害を受けた構造材は耐力が低下し、耐震性を損なう可能性が高いです。
【構造計算を行う】
ちょっと衝撃的な事ですが、木造2階建てまでの住宅は構造計算を行わない事が多いです。
構造計算を行うと地震に耐えるだけの柱の本数や太さ、梁の大きさなどがわかります。
では、構造計算を行っていない建物は、どの様にしてこれらを決めているのでしょうか?
答えは勘です。
私は地震の専門家では御座いませんが、住宅設計の専門家です。
私が出来る事は地震に強い家を設計する事と、耐震住宅の啓蒙活動です。
このBLOGも、出来るだけ地震に強いお家が増える事を願って書いています。
2016/04/14
工事は順調に進んでおります。
大工工事は外部面材貼りを行っております。
今回の計画では、ハイベストウッドの面材を使っております。
ハイベストウッドは湿気をとても通す事が出来る面材です。
また、地震に耐える耐力面材としての機能も持っています。
棟梁には釘のめり込みが出来るだけ無い様にエアーツールの圧力を微調整して頂いております。
著しく釘がめり込んでしまうと、面材の耐力が低下してしまいます。
面倒なのですが、打込みが浅い場合は金槌で叩き込んでもらいます。
給排水設備の配管工事も進んでおります!
2017/03/27
木造住宅にエアコンを設置する際、エアコンのスリーブを利用する場合は問題無いのですが、あとから外壁に穴を開ける場合は注意が必要です。
木造住宅の壁の中には耐震上、重要な筋違い(すじかい)とよばれる補強部材が入っております。
エアコンを取付ける為に外壁に穴を開ける場合、この筋違いを損傷する事が御座います。
もし、この筋違を誤って損傷した場合、耐震性能が下がる事になります。
エアコン工事を依頼する時は、上記の内容を伝え、外壁貫通に注意して施工してもらいましょう。
2016/10/09
今回は地震の揺れから建物を守るには、どうすれば良いのかをお話させて頂きます。
一般的に地震に強い家を造るには、耐震等級を上げる事が行われます。
弊社が手掛ける木造住宅でも、耐震等級3(最高等級)を取得する事が多いです。
耐震等級を上げると地震に強い家となるのですが、どの様に強くなるのかを解説させて頂きます。
耐震等級を上げると、一般的な住宅(耐震等級1)の家と較べて許容出来る揺れが大きくなります。
耐震等級2の住宅の場合:耐震等級1の住宅と較べて地震による力の1.25倍の力に耐える事が出来ます。
また、耐震等級3の住宅の場合:耐震等級1の住宅と較べて地震による力の1.5倍の力に耐える事が出来ます。
この事により耐震等級を上げる事は強い地震が起きた時、耐震等級1の住宅と較べて強い家だという事が分かると思います。
しかし、地震に対する被害は揺れの大きさ(震度)のみでは無く、繰り返される地震についても考慮する必要が御座います。
2016年4月14日に発生した熊本地震(前震)では倒壊をまのがれた住宅が、その後15日に発生した地震(本震)にて倒壊した建物が多数御座います。
何故、1度耐える事が出来た建物が2度目の地震で倒壊してしまったのか?
1度目の地震では倒壊をま逃れたのですが、耐震に必要な耐力壁や金物がダメージを受けてしまった為です。
では、どの様にすれば、繰り返す地震に強い家になるのか?
私が考える地震に強い家とは、強い地震に耐える要素=高い耐震等級+繰り返される地震に耐える要素=制振だと考えております。
強い地震には耐震性にて耐え抜き、地震を受けた時のエネルギーを制振装置に吸収さす事によって、構造上重要な部材へのダメージを防ぎ、繰り返される地震にも耐える事が出来る建物となります。
お家の新築・リフォームをお考えの方【地震に対する備えある住宅】を計画致しましょう。
2016/04/19
木造住宅のリフォームをお考えの皆さまへ、補助金制度のご案内です。
築昭和56年(1981年)年5月以前に着工された住宅を対象に、耐震診断費用や耐震補強にかかる費用の一部を補助する制度がございます。
株式会社工藤建築環境設計室が設計事務所を営んでいます兵庫県宝塚市では、兵庫県・宝塚市の補助金制度を併せて活用すると最大130万円の補助金を受けることが出来ます。(2015年度の場合)
工藤建築環境設計室ではリフォームを行なう時には必ず「耐震診断・耐震補強を行なってほしい」と考えております。
内装工事のみを行い見た目が綺麗になっても、家の本質的な性能である耐震性能の向上は図れません。
上記の補助金制度をうまく活用し、「賢いリフォーム」を行ないましょう。
工藤建築環境設計室では木造住宅の耐震診断・補強計画・改修プランの作成を得意とした設計事務所です。お気軽にお問い合わせ、ご相談下さい。
2016/03/24
木造住宅の構造計算について
今回は木造住宅の構造計算についてお話致します。
まず、皆さんへご質問です。
一般的な2階建て木造住宅を設計する時、構造計算がさせれいると思いますか?
答えはNOです。
建築に関する法律である建築基準法では、木造2階建て住宅の構造計算は不要なのです。
簡易的な壁量を計算する方法を構造計算と言っているところもあるようです。
中には全く計算を行わず、建物を設計している場合もあるようです。
構造計算を行った建物は、地震時に絶対倒壊しない訳ではございませんが、しっかりとした力の流れを計算した建物には安心感があると思います。
工藤住環境設計室では、木造住宅の場合でも構造計算を行うのが当たり前だと考えています。
また、木造住宅規模の建物の場合、プラン・間取り・デザインを行う設計者が構造設計も行う方が、合理的且つ強い家を設計することが出来ると考えています。
工藤建築環境設計室が手掛ける住宅設計は『プランやデザイン・構造計算・設備設計』まで全てを自社にて行なっています。
木造住宅の耐震性能を考えると、耐震のみの建物では無く『制震』を取り入れ構造計算を行った建物とすることが望ましいと考えております。
2013/02/01
木造住宅の耐震性について その1
東日本大震災以降、耐震性への関心が高まる中、今回は『耐震性を確保する工法』についてお話致します。
耐震性を確保する工法は大きく分けると『耐震構造』・『免震構造』・『制震構造』があります。
『耐震構造』とは筋交いや構造用面材を用いて『地震による揺れに対して建物の強度を高めて耐える工法』です。
現在の木造住宅の大部分がこの工法を採用しています。
施工もし易く費用を抑えることが出来ます。ただし、地震の揺れが直接建物に伝わるので、家具の転倒防止対策などが必要になります。
『免震構造』とは特殊な装置や架台を用いて『地震の揺れを建物に伝えない工法』です。
建物の基礎部分に免震装置・架台を設置し、地震の揺れを土台から上部の構造体(柱やはり)に伝えないようにします。
3つの工法の内、最も地震の揺れを低減することが出来るのですが、費用がまだまだ高く採用には至らないケースが多いです。
そして、最近注目されてきているのが『制震構造』です。
『制震構造』とは『高減衰(こうげんすい)ゴム』と呼ばれる揺れを吸収する特殊ゴムを使ったダンパーを壁の中や天井内・床下に設置し、『地震の揺れを吸収する工法』です。
制震ダンパーを作るメーカー各社の開発が進み、費用も数年前から比べると安くなってきているので、十分検討出来る工法だと思います。
工藤住環境設計室では『耐震』(耐震等級2以上)+『制震』構造をお勧めしています。
耐震性は住宅にとってとても重要な性能です。しっかりとした耐震計画・設計を元に家造りを行いましょう。
2012/04/11