久しぶりのブログ更新です。
今回は今まさに猛威を振るっているコロナウイルスについて、住宅設計の専門家の立場からお話したいと思います。
先ず簡単に私の経歴についてお話したいと思います。
私は建築の専門学校を卒業しています。具体的には建築設備科という学科を卒業しています。建築設備科とは建築の中でも空調や換気、給排水などの建築設備について専門的に学ぶ学科です。
専門学校を卒業後は建築設備設計事務所に就職し、主にビルや公共建築物の空調・換気の設計を行ってきました。
その後、幾つかの建築設計事務所にて建築設計を行い、14年前に独立致しました。
一般的に建築設計を行っている方とは違う、少し変わった経歴です。
その経歴のおかげで一戸建て住宅においても、省エネや空調・換気の設計が得意です。
上記の設備設計者としての知識・経験から、コロナウイルスに感染しにくい室内環境についてお話したいと思います。
ご存知の通り、コロナウイルスの感染はくしゃみなどによってウイルスが拡散する飛沫感染が一般的に知られています。
アメリカの最新の研究では、その飛沫した微粒子(エアロゾル)に含まれるウイルスが3時間以上生存出来るとの発表がございました。
厚生労働省は「このエアロゾルによる感染の証拠はいまだない」とのことだが、ウイルスが生存した状態のエアロゾルを体内に吸い込んだ場合、ウイルスに感染してもおかしく無いと、私は考えています。
中国のレストランでの集団感染や、ダイヤモンドプリンセス号の集団感染を考えると、空調や換気によって運ばれたエアロゾルにより、感染した可能性は十分にあると思います。
では、住宅においてどのような空調や換気方式を採用すれば、出来るだけ家族に感染しない様に出来るのかをお話します。
例えばウイルスに感染した可能性のある者が出た場合、この者が滞在する部屋(隔離部屋)の空気を、その他の部屋と行き来しない様にする事が重要です。
具体的には、その隔離部屋に個別エアコンを設置し、その部屋だけで空調を完結する事によって、その他の部屋との空気の行き来を防ぎます。
また、換気は隔離部屋に排気の為の換気扇を設け、その他の部屋に給気口を設けます。この事により隔離部屋の気圧が下がり、その他の部屋への空気の流入を防ぐ事が出来ます。
当然、この空気の経路を上手く機能させるには、高気密住宅でないといけません。
隔離部屋と書くと何か重苦しい感じですが、簡単に表現すると個室にエアコンと換気扇をつけておけば良いのです。
その換気扇をロスナイなどの個別熱交換型換気扇とし、給気側の風量を少し絞ってあげるのも良い方法かと思います。(室内の圧力を下げる為)
最後に、この住宅内感染を防ぐ方法はコロナウイルスに限った事で無く、インフルエンザや風邪の場合にも有効な方法です。
住まう者すべてが健康で暮らせる家にする為、断熱・気密、そして空調・換気の計画はしっかり設計しましょう。
2020/04/20
先日、名古屋で開催された湿気対策講座に参加致しました。
主催は、一般社団法人ミライの住宅、講師は森亨介さんです。
今回の講座の主な内容は、なかなかイメージしにくい湿気(湿度)についてのお話でした。
私がお話を聞き、印象に残った部分をご紹介致します。
小屋裏エアコンは空気が動かないと効率が悪い
エアコン1台で家全体を冷房する、小屋裏エアコン。正しい位置に設置・計画を行わないと、冷やすことが出来ない。
エアコンから吹き出した空気は冷たく重い空気なので、下に流れます。そして、吹き出した風量と同じだけの空気が還って来るルートを確保する事が重要です。
当たり前の事なんですが、建物の計画と上手く両立するのは、案外難しいです。
エアコンの吹き出し風量は意外と多く450m3/h程あります。
気流を感じる事無く、空気をエアコンに戻す為には、結構大きな空気の通り道(吹抜け等)が必要となります。
この通り道の大きさは計算にて求める事が出来ます。
エアコンの運転は定格能力の80%程度が良い
建物の燃費計算行う事により、必要なエアコンの能力を算定する事が出来ます。
この時、定格能力ギリギリで選定するのでは無く、また、余裕を見すぎることも無く、定格能力の80%程度が、最もエネルギー効率が良い。(省エネ)
加湿器の必要能力は計算にて算出出来る
冬場に必要になる加湿器。隙間風が少ない高気密住宅であることが前提としたお話ですが、加湿器の能力は求める事が出来ます。
冬場の外気の温湿度と室内設定の温湿度より絶対湿度を算出し、その差に換気量を掛け合せる事によって、加湿量を算出する事が出来ます。
換気に熱交換換気(潜熱交換の出来るタイプ)を採用しているのであれば、その効率を考慮する事により、加湿量を減らす事が出来ます。
少し難しいお話になりましたが、間違っても何畳用タイプ・・・、みたいな選び方はやめましょう。
熱交換換気において全熱交換型or顕熱交換型、どちらを選べば良いのか?
関西地方において、熱交換型換気を選んだ場合、全熱交換型なのか顕熱交換型なのかを考えた場合、迷わず全熱交換型をおすすめします。
なぜなら、関西の夏はジメジメ湿気の高い気候だからです。
エアコンにて空調された涼しく乾いた空気の顕熱(温度)だけを熱交換するのでは無く潜熱(湿気)も交換する方が、断然省エネであり快適です。
余談ですが、ドイツの夏は外気が30度を超える温度であっても、湿度が30%台なので潜熱(湿気)の熱交換がほとんど必要無いようです。
よって、顕熱交換型の熱交換換気が採用される事が多いようです。
関西の夏の夜の空調はとても難しい
先程もお話した通り、関西の夏は湿気が高く、とてもジメジメした気候です。
日中は窓からの日射熱や屋根・外壁からの熱伝導により、顕熱(温度)を上昇させる要因が多く、エアコンは温度を下げる為にしっかりと運転を行います。
その時、室内の湿気はエアコン内部にて結露水となり、外部へ排出されます。
温度と湿度がバランス良くコントロールする事が出来ます。
しかし夜になると、窓からの日射熱も無く、日中に比べ外気温も下がる為、屋根や外壁からの熱伝導も減ります。
エアコンを運転していると、簡単に設定温度になります。が・・・。
そうです。湿度は快適なところまで下がらない事が多いです。
特に、寝室などは人の呼吸による湿気の排出もあり、温度は低いが湿度が高い状態なることが御座います。
この現象を改善する為には、幾つかの方法があります。
例えば、
・熱交換換気を全熱交換とする。
・除湿器を用いる。
・顕熱(温度)負荷をあたえる。
・エアコンをドライ運転にする。
条件によって、方法を検討する必要が御座います。
また、この現象は家全体の空気を循環する事により改善することも御座います。
有名なハウスメーカーさんが採用するある全館換気・空調方式では湿度を取ることが出来ず、低温・高湿状態になり、とても不快な温熱環境だそうです。
大切な事は
断熱性能・気密性能を備えた高性能な建物に、設備機器にて空調換気を行うことです。
性能の悪い建物に高性能設備機器を入れてごまかすのは、一番してはいけない事です。
2019/09/06
久々のBLOG更新です・・・。
昨日は私が所属する「パッシブハウス・ジャパン」主催のシンポジウムに参加致しました。
特に印象に残った部分をピックアップしたいと思います。
断熱・気密は故障しない
当たり前の事なんですが、とても印象に残った言葉です。
躯体性能である断熱性能や気密性能は経年劣化により、若干の性能低下はありますが、設備機器の様に故障や取替えが必要無いです。
私は、高価な設備機器を採用するコストを、躯体性能向上に当てるべきだと考えております。
そして、シンプルな設備機器を分散配置する事により、将来の機器更新性を高める事が出来ると考えております。
今、流行りの全館空調・全館換気・・・。住宅には必要無いと思います・・・。
全館空調・換気の天井裏などのダクト結露問題
パッシブハウス・ジャパン理事である森みわさんの右腕的存在である、三原さん。
この方は住宅設備設計・施工のスペシャリストです。
全館空調・換気を行うのであれば、電気工事会社がこれらのダクトを施工するのでは無く、専門の換気・空調屋さんに工事を依頼する必要があるとの事です。
ダクト継手の断熱施工不良や接続不良により、その部分の結露や空気漏れは良くあるそうです・・・。
天井内での結露・・・。カビの発生が怖いですね。
第一種換気だけが省エネじゃ無い!第三種換気も制御次第では省エネ!
一般的には第一種換気の熱交換換気が省エネの代名詞ですが、風量を可変する事によっては第三種換気も十分に省エネといったお話です。
先ず、なぜ居室の換気が必要といったお話が必要です。
建築基準法では、居室においてその部屋の空気が1時間に50%入れ替わる換気が必要と規定されています。
これは、建材や家具から揮発される有害物質を排出する為です。(いわゆる、シックハウスです)
しかし、有害な物質を含まない建材や家具を使用した場合、1時間に50%も空気を入れ替える必要は無いと考えております。
その場合、どの様にして換気風量を決めるのか?
炭酸ガス(CO2)濃度です。
人や生き物は酸素(O2)を吸い込み二酸化炭素(CO2)を吐き出します。
外気より酸素を取り込み、外気に二酸化炭素を排出する為に換気が必要です。
第三種換気にて、室内の二酸化炭素濃度により、換気風量が可変出来る制御を行う事が出来れば、とても省エネになります。
例えば、日中、誰もいないお家の場合、二酸化炭素濃度が上昇しないので、換気風量を出来るだけ少なく出来ます。
これにより、換気扇消費電力を抑え、冷暖房負荷を減らす事が出来ます。
第一種熱交換換気まで、省エネ効果が有るかはわかりませんが、第一種換気のフィルター清掃や、機器のイニシャル・維持管理コストを考えると、第三種換気も良いと思いました。
2019/08/27
工藤住環境設計室では、気密測定業務を開始致しました!
GWも過ぎ、温かい季節になってきましたね。
とは言っても、私の住む山あいの町は朝晩は冷え込みます。
この写真は5月8日AM7時頃、宝塚市ふじガ丘・川西市満願寺の気温・湿度です。
上段は室内の温湿度、下段が屋外の温湿度です。
室内は無暖房ですが、20℃をキープ出来ています!
屋外は10℃を下回る温度で、少し冷っとします。
今日のお題は温度・・・、では無く湿度についてのお話です。
室内の温湿度は21℃・52%。
とても快適な温湿度です。
では、湿度に注目してみましょう。
屋内52%、屋外54%。
いわゆる湿度は屋外の方が高いですね。
では、この状態で窓を開けて換気すると、室内の湿度はどの様に変化すると思いますか?
屋外の54%の湿度が室内に入ってくるので、室内の湿度が上昇する!
こう思われた方も多いのかと思います。
では、実際にはどうなるのかご説明致します。
答えは・・・。
室内の湿度がどんどん下がってしまいます!
え~、54%の湿度が入って来るのになんで~!って声が聞こえて来ましたね。
はい。解説致します。
ここで重要なのは、湿度を表す表現として
相対湿度と絶対湿度がございます。
湿度を表す時、一般的に使われているのは、相対湿度(%)です。
この%が曲者で、温度が変わるとコロコロ変化致します。
空気は温度が上がれば上がるほど、保有出来る水分量(水蒸気量)が多くなります。
外気温9.5℃、相対湿度54%の空気を温度のみ上昇すると、保有出来る水分量が多くなるので、相対湿度は低くなります。
では、具体的にどの様な変化が起きるかご説明します。
屋外の9.5℃・54%の空気が換気などを行い、室内に入って来た時を検証します。
単純に外気9.5℃の温度が室内温度21℃に近づいた場合、相対湿度は26%となります。
これは、空気の温度が上昇する事により、保有出来る水分量が増えるからです。
実際には、室内・室外の空気が混ざり合うので、湿度が26%まで下がる事は無いですが、確実に室内の相対湿度は下がります。
では、この様な現象を具体的に検証する場合、どうすれば良いのかをお伝えします。
ここで登場するのが絶対湿度です。
湿度絶対は空気が保有する、実際の水分量を表します。
この水分量を知る事により、窓を開けると、室内の湿度が上がるのか下がるのかを知る事が出来ます。
具体的に絶対湿度を知る方法は空気線図やスマホアプリ等で知る事が出来ます。
スマホアプリ(空気の計算機)をご利用下さい。
空気の計算が出来れば、
加湿器が必要かどうか?
室内と室外のどちらの方が、洗濯物が乾きやすいのか?
エアコンや除湿運転が必要かどうかの?
の検討が出来ます!
うちの虎次郎は快適な温湿度の環境の中、すくすくと育っています!
2019/05/09
昨日、高断熱高気密住宅の生みの親である、新住協の代表理事である鎌田先生のセミナーに参加致しました。
お話された内容を、簡潔にまとめてみましたので、御覧ください!
・筋かいは出来るだけ外壁では使わない。(断熱欠損になる為)構造用面材で耐力と気密を確保。
・床は剛床とする。(t=24mm以上の合板下地)ネダレスにする事により、床面の気密を確保。
・天井断熱の場合、マット等の敷き込む断熱材では無く、ブローイングが良い。(天井野縁部分にも断熱材を充填するため)
・Q1住宅とはQ値=1.0の住宅では無い。Q1住宅はレベル1からレベル4まであり、数値が増える程、性能が良い。関西(6地域)では、省エネ基準住宅より、暖房エネルギーを60%削減出来る住宅はQ1住宅レベル1となる。
・C値=2.0の場合、自然換気(隙間風負荷)0.2回に相当する。
・大阪周辺エリアでは16mmペアガラスで十分ではないか。(トリプルよりペアの方が、冬の日射熱取得が有利)
・基礎断熱は北海道などの寒冷地において、床下給水管の凍結を防止する目的で普及した。なぜ、関西エリアで基礎断熱が採用されるのかわからない。基礎断熱にて基礎部分からの熱損失を抑えるには、基礎全面断熱が必要だが、コストアップや蟻害(シロアリ)を考えると、関西では床断熱がよいのではないか。
関西で多く採用されている基礎断熱(スカート断熱)は地面に熱を奪われる。 床断熱にて気密を取りやすくする為に、主には床断熱を採用し、水回りのみ基礎断熱にする方法が良い。(工藤住環境設計室で採用している方法です)
・高気密高断熱住宅は熱がこもるといった事は、中間期におきる。(中間期とは冷房や暖房を必要としない、外気が快適な季節)。高断熱高気密住宅は冷房や暖房が必要な時期は当然快適であるが、中間期に日射熱取得をした場合、熱がこもる現象がおきる。その場合は窓を開ければ解決する。(換気も有効)
・高断熱のレベルは、イニシャルコストとランニングコストを検討する必要がある。レベルをワンランクUPする為にイニシャルコストが+50万円となっても、ランニングコストが年間-2000円程度の場合がある。コストと性能はバランスを検討し、決定する事が重要。
工藤住環境設計室では、関西に適した高断熱高気密住宅を設計・監理致します。
2019/03/13
ブログ更新サボっています・・・。
久しぶりの投稿なので皆さんが知りたい部分を公開します。
私の自邸の1年間分の光熱費を公開致します!
2018年のデータです。
自邸はエネファーム(燃料電池)にて発電をしています。
エネファームはガスを使用していますので、ガス料金そのものはそれ程安くないですが・・・。
その分、電気料金はかなり安いです!
電気+ガスを合計を見て頂ければ分かりやすいかと思います。
年間の電気+ガス料金は約10万円。10万円 ÷12ヶ月=約8300円 /月です。
年間約10万円の光熱費に太陽光発電の売電が約25万円。
エネルギー0住宅どころかエネルギーマイナス15万円住宅となっております!
2019/02/06
今回のタイトル、私のBLOGの読者の方であればもうおわかりですね。
そうです。
寒い季節、お風呂の残り湯を利用すれば有効的にその熱を暖房・加湿に利用する事が出来ます。
では、どれ程の熱量なのか、計算してみましょう。
私の自邸に採用しているユニットバスはTOTOのサザナのラウンド浴槽です。
この浴槽にて70%のお湯の量は約150リットルです。
残り湯の温度を40℃、室内温度は20℃と設定した場合、このお湯は40℃→20℃に冷めますよね。
浴室の扉を開けておけば、150リットルのお湯、20℃の熱量が室内に放たれる事になります。
1calは1ccの水を1℃温度を上昇する熱量です。
150リットルの湯量=150000cc×20℃分の熱=3000000cal=3000kcal
3000kcalの熱が室内に放たれます。
では、この3000kcalとは、どれ位の熱量なのでしょうか?
ここで、エアコンの能力はkwで表しますので、kcalをkwに換算します。
1Kw=860.4kcalより
3000kcal÷860.4kcal=3.48kwとなります。
の自邸では6畳用エアコンを設置しております。
6畳用エアコンの定格暖房能力は2.5kwです。
低負荷状態、インバーター制御を考慮すると、約半分の1.25kw運転を想定します。
先程の3.48kw÷1.25Kw=2.78
2.78時間=約3時間。
私の自邸では、エアコンを3時間運転してるのと同じ熱量となりました。
どうでしょう?
私はこの熱量(エネルギー)を利用するこは、とても省エネかと考えております。
2018/12/18
今朝も冷え込みましたね。
私が住む山あいの住宅街は、一般地と比べて2℃程低い気温です。
今朝7時の気温は8.5℃。
LDKの気温は19.7℃。
まだ、無暖房で大丈夫です。
19.7℃、少し低い気温だと思われますが、室内表面温度も同じぐらいの温度なので、輻射による熱の損失が少ないので、暖かく感じます。
簡単に言うと、高断熱高気密住宅は少々、室内の気温が低くても体感的には暖かく感じるということです。
昨日が曇りではなく、日中の日射熱取得が十分に出来、日が落ちた後に、大開口の窓にカーテン等により、熱損失を抑えてあげると、もっと室温は上がるのですが・・・。
今週末は寒波がやってきますね。
その時もレポート致します!
2018/11/20
最近、BLOG更新が出来ていませんでした・・・。
ちょっと、仕事が忙しくて・・・、みたいな言い訳はこれぐらいにしておき今日のお題は日本一、高断熱・高気密について、真面目に考えている団体、新住協(新木造技術研究協議会)の総会についてです。
今月初旬に、新住協の総会・勉強会が大阪で開催されました。
場所は梅田スカイビルです。
日本全国から高断熱・高断熱の猛者が大阪に集結!
その数は300名以上!
鎌田先生のお話や会員の方が発表された内容について簡潔にまとめてみました。
【換気・空調について】
予算があるのであれば、消音性や意匠性で有利な全館空調・全館換気が良い。
但し、ダクト・機器設置スペースの確保や、将来起こりうるダクト清掃や高額な機器交換も考えて検討する必要がある。
【プランについて】
総二階建てなどの整形な建物は温熱的・構造的に有利。
(同じ床面積であっても外気に触れる表面積が少ない為。)
1階と2階の柱の直下率が高まり、構造が安定する。
但し、総二階の建物は、designが単調になりやすい。designの工夫をして、かっこいい総二階を設計しよう。
【樹脂窓】
樹脂窓はアルミと樹脂の複合窓と比べて枠が大きくなるので、冬の南面の日射熱取得が減るが、枠部分の結露防止には有利。
【基礎断熱について】
基礎断熱は床下結露・カビの問題を考えると、基礎土間下全面断熱とする。
冷房時、床下エアコンの冷風がコンクリート基礎に当たると、そこで結露が発生する事がある。
鎌田先生曰く、色んなリスクを考えると温暖地(関西も含め)は床断熱がいいんじゃないか。
温暖地(関西も含め)基礎断熱が普及したのは、その昔流行った外張り断熱の影響である。
(まだ完成では無いが、鎌田先生は新しい床断熱を研究中であり、スケッチによる施工方法が発表された)
【北海道の工務店さんの事例発表】
北海道の高断熱・高気密の大ベテラン工務店さんの事例発表。現在建築中のモデルハウスは床断熱を採用している。
床下空調を行わず、1階に設置した暖房機1台にて暖房。
その昔、高断熱・高気密住宅がまだ造れない時代、1階に設置した暖房機だけでは不十分だった為、床下暖房が普及した。
その時流行った工法が外張り断熱工法であった。現在、外張り断熱工法のみを行っている設計は無く、また高断熱・高気密住宅を造る事が可能になってきているので、1階暖房機1台でも快適になるのではないか?
実験的にモデルハウスは1階に暖房機を1台設置し、データを取る予定。
私の覚書の様な内容ですので、分かりづらいかもしれません・・・。
詳しくお聞きしたい方は、ご連絡宜しくお願い致します。
2018/10/25
私の自邸が完成して、早丸1年が経ちます。
息子がガンガン!トラジロウがガリガリ!・・・。
悲しい傷が増えてますが、温熱環境・音環境・光視環境は最高に良いです!
さて、1年分の電気・ガスの消費量が出ました。
設計段階にてQ-PEX(家の燃費計算ソフト)で行った計算値と、実際のエネルギー消費量を比べて見ましょう。
先ずは計算の値。
年間の1次エネルギー消費量は38495MJ(メガジュール)です。
そして、実際の1次エネルギー使用量は・・・。
36782MJ!
計算の値にはエネファームによる省エネ効果が反映出来ていないので、それを考慮すると、ほぼ計算通りの結果です。
物件による誤差はあるとは思いますが、概ねQ-PEXの計算の精度は高い事が証明されました!
ちなみに、年間1次エネルギー消費量:36782MJとはどれぐらい省エネかと言いますと、2020年に義務化予定の省エネ基準住宅の約60%のエネルギー消費量です!
高断熱・高気密住宅は快適だけでは無く、お財布にも優しい住宅だと実感しております。
2018/09/11
今年の夏は異常な暑さですね。
7月下旬から連日の猛暑・・・。
私の自邸では、母屋(木造平屋)と離れ(木造平屋)にそれぞれ6畳用エアコン(2.2kw)を24時間冷房運転しています。
母屋はこんな感じです。
20畳のLDKに6畳用エアコンが1台です。(写真に写っています、白いエアコンです)
これで、その他の個室にも換気によって冷気を送っています。
これにより、家全体が快適な温熱環境となっています。
6畳用エアコン2台を24時間運転しての光熱費を公開致します。
ガスにて電気を造るエネファームを採用していますので、電気+ガスの光熱費を記載致します。
ガス6525円+電気743円の合計7268円。
なかなかの光熱費です!
これに太陽光発電による売電が26650円。
合計-19382円。
完全にZEH(ゼロエネルギーハウス)です!
高断熱・高気密になっているので、エアコンも緩やかに動作しているので、不快な気流も感じません。
家全体が24時間快適な温熱環境のお家。
今年の夏から猫を飼いはじめたのですが、高断熱・高気密住宅は猫に優しい住宅だと実感します。
トラジロウも気持ちよさそうに昼寝をしています!
2018/08/29
連日の猛暑、めちゃくちゃ暑いですね!
今回のBLOGのタイトル、何か変なタイトルだと思いませんか?
高断熱住宅=良いイメージ。
ジメジメする=悪いイメージ。
高断熱住宅=ジメジメする!?
高断熱住宅はジメジメするのか?
答えは条件がそろえばイエスです!
このお話をする前に、顕熱(けんねつ)と潜熱(せんねつ)のお話を致します。
暑さ(熱)には顕熱と潜熱の2つの要素が御座います。
顕熱とは温度(℃)を表します。潜熱は湿度(湿気)の事です。
人が暑さを感じる時、これ以外にも作業量(運動量)や着衣量、気流や輻射も御座いますが、この2つの熱が大きく影響を与えています。
では、お家の中に居る時に暑さをしのぐ為にどうしますか?
外が涼しい場合(温度が低い又は湿度が低い)は窓を開けると涼しいですね。
しかし、連日の猛暑の場合はどうでしょう?
当然の事ながら、窓を締めエアコンを運転しますよね。
エアコンを運転すると、冷たい風が室内の空気を対流にて冷やしてくれ、涼しくなりますね。
ここまでは皆さんがよく経験する事だと思います。
高断熱住宅の場合、ちょっと困った現象が起きる場合が御座います。
それは、外気の温度が高く、湿度がとても高い時に起きる現象です。
高断熱住宅でエアコンを運転した場合、一般住宅と比べてエアコンの運転時間が短くなります。
これは、断熱性能が高いので、素早く温度を下げる事が出来る為です。
また、人間の体感温度は部屋の表面温度にも影響を受けます。夏場、高断熱住宅は壁や天井・床面の温度が、一般的な住宅と比べて低くなります。
これにより高断熱住宅は一般的住宅と比べて、エアコンの設定温度を少し高めても快適と感じます。
設定温度も少し高めに設定出来るので、素早くエアコンが設定温度にしてくれます。
設定温度になっても何か暑さを感じる・・・。
ジメジメする・・・。
そうです、湿度が高いのです。
高断熱住宅は断熱性能が悪いお家と比べて、エアコンの運転時間が短いので、湿気を取り切れ無い状態で弱運転になってしまう事が御座います。
これにより、ジメジメする事が御座います。
これを解決する方法は幾つか御座います。
1、エアコンの除湿(ドライ)運転を行う。
2、日射熱(顕熱)を取り込む。
3、エアコンの暖房運転を行う。
4、電気ストーブを使う。
現実的には1がお勧めですが、ドライ運転はエアコンのエネルギー効率が下がるので、光熱費を考えると2の方法がベストだと思います。
ここで重要なのは、基本的に湿気を取る方法はエアコンにより、結露を起こさせ空気中の水分量を減らすしか方法は無い事です。
言い方を変えれば、エアコンにより結露を発生させ湿気を取り、冷えすぎた室温を上げてあげる事が、快適な温度・湿度を保つコツです。
この室温を上げるのに、出来るだけエネルギーを使わない事が重要です。
この現象は映画館などの狭い空間に沢山の人が入る施設建築ではよくある事で、夏場でも暖房を動かす事はよくあります。
最後に、高断熱住宅の湿度対策はとても難しく、それぞれの建物の条件などにより検討が必要です。
工藤住環境設計室では、今後も検討・計算を行い更に快適な住宅を目指していきます。
P.S.文中に出てくる猫は飼っていますトラ次郎です。
2018/07/20
今回は3月中旬~4月中旬の自邸燃費レポートです。
自邸はエネファーム(ガス)・太陽光発電により電気をつくっています。
ガス料金は6434円、電気料金は747円の合計7181円。
期間中、暖房はほとんど使っていませんが日中の日射取得により、室内は20℃以上を常にキープ出来ていた感じです。
洗濯にもお湯を使っていたので、ガス消費量が少し多いかも・・・。
2018/04/26
今回は白アリと黒アリの違いについてお話致します。
4月~5月頃、ヤマトシロアリの羽アリが群飛する時期です。
羽アリを見つけたら、白アリ!?
ちょっと待って下さい。
お家に被害を与えない黒アリの可能性も御座います!
下の絵をご覧下さい。
特徴が御座いますので、羽アリが家の前を飛んでいたら、一度確認してみて下さい。
2018/04/12
皆さまこんにちは。
今シーズンから花粉症デビューした工藤です。
私の花粉症の症状はお鼻ムズムズパターンです。
以前にこのBLOGでご紹介した換気扇(ロスナイ)のお陰で室内では快適に過ごさせて頂いております。
詳しくは↓をクリック下さい。
熱交換型ダクトレス第1種換気ロスナイの花粉・PM2.5対策について
今回は花粉症対策と高気密住宅についてお話させて頂きます。
まず、高気密住宅(お家の隙間が少ないお家)の隙間性能について解説します。
国の基準である次世代省エネ基準で定められた数値はC=5.0cm2/m2です。
これは床面積1m2当たり5.0cm2の隙間以下であれば良い事を意味します。
例えば100m2の建物の場合、500cm2の隙間以下であれば良いこととなります。
500cm2・・・。
500cm2=約22cm×約22cm角の隙間までOK・・・。
皆さんお分かりですね。
国の基準であるC=5.0cm2/m2のお家はスカスカなお家となります。
ちなみに私の自邸の隙間性能の表す数値は、C=0.2cm2/m2です!
一般的な第三種換気(換気扇にて排気・給気口から給気)する場合、花粉症対策を行う時には、給気口に花粉フィルターを付けます。
排気は換気扇から問題なく排気されますが、給気については・・・。
花粉フィルターが付いた給気口から給気されます・・・かね?
少しは給気されるかもしれませんが、大半は換気扇の近い場所にある隙間から給気されます。
これでは室内にどんどん花粉が入ってきますね。
高気密住宅は花粉症対策にも有効な住宅であることが分かると思います。
また、より一層の花粉症対策を行うには第一種換気をお勧めします。
第一種換気とは、排気・給気共に換気扇を用いる方法です。
出来るだけ計画した排気口・給気口から排気・給気を行う事によって、花粉を的確に除去する事が出来ます。
花粉症対策に空気清浄機にて花粉をキャッチする事も有効だと思いますが、家造りをお考え中の方は高気密住宅も検討されては如何でしょう?
2018/02/19
最近、私、鼻がムズムズ、くしゃみ連発・・・。
そうです。花粉症デビューです。
自宅は高断熱・高気密住宅なので、24時間換気を行っております。
そこで、その換気の花粉対策をご紹介致します。
こんな感じの換気扇です。
本体カバーを開けると、簡単にフィルターの清掃・交換が出来ます。
このフィルターは標準フィルターです。
このフィルターを花粉をしっかりキャッチするフィルターに交換します。(アマゾンで注文し、到着待ちです)
3月17日、到着しました!
旧フィルターを取外し、
高性能フィルターに交換!
これは、換気の熱交換を行うエレメント部分です。(ロスナイの心臓部ともいえます)
もし、エレメントが傷んでしまっても、この部材のみ交換する事が可能です。
ロスナイはホコリがたまりやすいダクトが無く、清掃が簡単な機器です。
よって、ホコリやカビ等のアレルギー対策もバッチリな省エネ換気装置です!
2018/03/15
本日も寒い朝でしたね~。
11時から大阪ガスさんのPR誌【住まう】の取材に来られました!
大阪ガスの営業の方、プロデューサーさん、カメラマンさんの3名で来られ、お家に入られての第一声は・・・。
温かいですね!
その時の温湿度は・・・。
実際には写真より1時間程後だったので、23.5℃程度だったと思います。
確かに温かい空間です。
そして、お約束の・・・。
(私)暖房無しでこの温度です
(三人)えっ!
予想通りのリアクション、ありがとうございました。
温熱計算を行っているので、当たり前の現象なのですが、やはり驚かれる事が多いです。
お日様のエネルギーを有効活用すれば、とても省エネで心地良いお家になるのです。
もう一つ、省エネのコツをお教えします。
浴室の水蒸気や浴室の水滴を加湿に利用すると、とても省エネになります。
通常、使用後の浴室を乾燥さす為には換気扇を回すか、窓を開けますよね。
しかし、この方法だと排気や換気した分だけ、外気が室内に流入します。
乾燥した低温の外気が室内に流入するので、温度も湿度も下がってしまいます。
これでは熱エネルギーを損失してしまいます。
私が実践している浴室の乾燥方法は・・・。
使用後の浴室に向けてサーキュレーターを回します。
浴室内の水蒸気がLDKに流れます。また、濡れた浴室を乾燥する事が出来ます。
これにより、室内を加湿することが出来ます。
原理は気化式加湿と同じですので、とても省エネな加湿となります。
このファンはタイマーコンセントに接続しているので、任意の時間でファンを停止する事が出来ます。
お出かけの時は、タイマーの利用をお勧めします!
下記、私が購入したタイマーをご紹介します。
このタイマーですが最初に、デジタルタイマーを購入したのですが、使いにくいです。
アナログタイマーは直感的に使えるので、使い易いです。コチラをお勧めします!
皆さまもこの加湿方法をお試し下さい!
2017/12/21
冬の寒い季節、窓ガラスやサッシに発生する結露。
カビが発生しアレルギーの原因にもなるので、出来るだけ結露を発生させたく無いですよね。
そこで注目されているのが樹脂サッシ。
樹脂サッシ・ペアガラスなので、結露しません。
聞こえてきそうな営業トークですね。
では、本当に結露しないのか検証してみましょう。
写真はYKKAPの樹脂サッシAPW330の資料です。
室内温度24℃
室外温度0℃
室内の相対湿度60%
この時の露点温度(結露する温度)は15.7℃です。
換気を適切に行わず、加湿や室内水蒸気の発生により室内の湿度が65%になると・・・。
露点温度は17.0℃となります。
ガラス中央の表面温度は21℃。→結露しない。
下框表面温度は20℃。→結露しない。
問題はガラスの縁の温度です。ガラスの縁の温度が17.0℃以上であれば結露しないのですが・・・。
YKKAPの資料にはその部分の表面温度を示したデータが無いのです。
私の自邸のAPW330(Low-Eアルゴンペア・樹脂スペーサー)は、上記の温湿度状態になると、下枠に触れる部分のガラスが結露します。
適切な室内温湿度をコントロールしないと、樹脂サッシであっても結露は発生するのです。
温度管理だけを行うのですは無く、過剰な加湿を避け湿度もコントロールする事が、結露防止には重要です。
2018/02/19
今シーズンは2週続けて台風が来ましたが、皆様のお宅は安心して過ごせましたでしょうか?
大型台風の大風、音本当に怖いですよね。
サッシのすきま風からビュービュー吹く音で夜通し寝られないという話をよく耳にします。
今回は、その建具や天井と壁のジョイント部分からの隙間を少なくした高気密住宅のお話をします。
最近の住宅は昔に比べると気密性が格段に上がり、壁や天井の隙間から光が差し込むようなことはさすがにありませんが、より快適な住環境を考えるとまだまだといったところです。
工藤住環境設計室では、サッシや換気孔の隙間はもちろん、床や外壁、天井の隙間、設備配管の隙間など、細部に至るまで細心の注意を払って気密処理をすることで高い気密性を確保します。
細かい作業なので、そこまでする必要があるのかと思われるかもしれませんが、そこまでしなければ得られない性能なのです。
気密性能を表す数値としてC値が使われます。
ハウスメーカーで高性能住宅をうたっている住宅でもC値=2.0~5.0が多い中、当社のC値はコンスタントに1.0以下の数値です。
(一条工務店のC値は優れた性能です。)
私の自邸もC値=0.2というかなり高い気密性を確保しています。
建築して初めての台風だったのですが、
私の自邸の高気密住宅はビックリするほど静かでした!
外の音は全く気にならず、夜もぐっすり寝る事が出来ました。
また、工藤住環境設計室が手掛けた高台にある雲雀ケ丘の高気密住宅のお家でも、台風の音が気にならず家では穏やかな時間を過ごすことが出来ましたという嬉しいお話を伺いました。
高気密というと、温熱環境を快適にする性能というイメージが強いですが、外部の騒音やすきま風が原因で起こる音などを軽減し、精神的な不快から解放してくれる性能でもあるのです。
私も今シーズンの台風でそれを大いに体感することが出来ました!
2017/12/19
工藤住環境設計室の工藤です。
いよいよ今年も残すところ2ヶ月を切りましたね。
最近、宝塚市では朝の気温が一桁代の日も御座います。
寒くなってくると必要になってくるのが暖房器具ですね。
皆さまはどんな暖房器具をお使いですか?
今回は、一般的な家庭用暖房器具の中でよく使わせているものを検証していきたいと思います。
以下、暖房器具を分類致しました。
1、ガスファンヒーター
2、石油ファンヒーター、石油ストーブ
3、電気ストーブ、オイルヒーター
4、蓄熱式電気ストーブ
5、床暖房(ガス・電気)
6、エアコン
それぞれの特徴をみていきましょう。
ガスファンヒーターや石油ストーブなどの化石燃料系の暖房器具は、室内にて排気ガスが発生する暖房器具です。その為、定期的に換気を行う必要があります。
その換気によって、エネルギーが大量に捨てられてしまいます。
また、化石燃料系の暖房器具は燃焼時に多くの水蒸気も発生する為、高気密住宅の場合、室内の湿度が高くなってしまい、結露が発生する可能性が御座います。
排気ガスや多くの水蒸気を発生する化石燃料系の暖房器具は、工藤住環境設計室が手掛ける高気密・高断熱住宅では使用しないで欲しいとお伝えしております。
電気ストーブやオイルヒーターなどの、電気ヒーターを用いた暖房器具は空気を汚す暖房ではないのですが、燃費が悪い暖房器具です。よって電気代が掛かります。
足元が温かく、快適な暖房の代名詞となっている床暖房も、工藤住環境設計室ではお勧めしておりません。
理由は熱源がガス・電気、どちらにしても、燃費が悪いからです。
また、床暖房を使用しなくても快適な温熱環境となるからです。
逆を言えば、足元が寒い住宅とは窓からの冷気の流れ(コールドドラフト)や床面の隙間風によるものなので、樹脂窓ペアガラス以上のサッシを用い、C値(相当隙間面積)1.0以下の高気密住宅にすれば、足元の寒さはかなり軽減出来ます。
工藤住環境設計室が一番お勧めしているのは、エアコンです。
エアコンはその他の暖房器具には出来ない冷房運転の出来る、夏にも活躍出来る冷暖房設備です。
また、初期コストも安く、取替え時のコストも安価です。
燃費についても色んな暖房器具の中でトップクラスです。
しかし・・・。
エアコン暖房は足元が寒く、天井近くがムワ~っと熱気があるので嫌だ!、エアコン暖房の風が嫌!、エアコン暖房は乾燥する!
皆さんも一度は感じられた事がこの中に御座いますよね。
確かにエアコン暖房は、ある条件下ではこの様な現象が起きる事が御座います。
その条件とは・・・。
気密性能の悪い、隙間だらけのお家です。
ここで大切なのは、幾ら高性能なサッシやガラス、断熱材を使い断熱性能の高いお家だとしても、隙間だらけの低気密なお家では、それらの能力が発揮出来ないという事です。
隙間がだらけのお家の場合、エアコンによる暖気が2階天井面に達し、屋根面の隙間から外部へ抜けていきます。そして、1階床や壁の下部から冷たい空気が進入してきます。
これにより、足元が冷えてしまいます。
お家の上部より暖気がどんどん抜けていくので、エアコンは室内温度を保とうと、風量を増します。
この風が不快に感じ、また天井付近の嫌な熱たまりの原因となります。
また、暖房すればする程、室内空気が外に逃げ、足元より冬の乾燥した外気が進入してくるので、当然室内は乾燥状態となります。
一方、高気密住宅では、人間が生活する上で発生する水蒸気+α程度で、適切な湿度を保つ事が出来ます。
【低気密住宅では外気の流入・流出量はコントロール出来ません。しかし、高気密住宅は換気扇や窓の開閉によって外気の流入・流出量をコントロール出来ます】
どうでしょう。少しはエアコン暖房を見直してあげる気持ちになって頂けましたでしょうか?
しっかりとした気密が取れた住宅の場合、低燃費で安価なエアコンの能力が発揮できます!
2017/11/04
今回は太陽熱温水器についてお話させて頂きます。
太陽熱温水器のご説明をする前に、住宅におけるエネルギー消費の内訳をお話致します。
この表は、工藤住環境設計室にて設計を行い、今年の8月に完成した木造一戸建て住宅のエネルギー計算結果の一部です。
当該住宅は今回建てた建物のです。
省エネ基準住宅とは2020年に義務化される国の基準の住宅です。
低炭素住宅は義務化される基準より少し環境性能が良い住宅です。
当該住宅は断熱・気密性能が良いので、省エネ基準住宅と較べて、暖冷房の光熱費が極めて少なくなっております。
換気についても熱交換型換気を採用していますので、基準住宅の半分程度。
照明も全てLED化している為、半分以下です。
十分な省エネ住宅なのですが・・・。
注目して頂きたいのが、給湯エネルギーです。
当該住宅は省エネ基準住宅や低炭素住宅と較べて少ないものの、大幅な省エネとはなっておりません。
高効率ガス給湯器(エコジョーズ)を採用していますが、あまり消費エネルギーを減らす事が出来ません。
また、使用エネルギー量や金額が、その他の項目と較べて極めて高いところにも注目です。
重要なのは【住宅の消費エネルギーの中で、給湯エネルギーはとても多い】事です。
給湯エネルギーが、一番エネルギーを消費しているとは、意外だったのではないでしょうか。
(表のエネルギー価格は年間の金額です。)
そこで登場するのが太陽熱温水器です。
太陽熱温水器と聞くと、昔に屋根の上に乗っていた温水器を想像されると思います。
最近の太陽熱温水器と、昔の太陽熱温水器を比べると、基本の仕組みはそれ程変わりは無いです。
しかし、最近では一戸建て住宅用の太陽熱を集熱する部分が真空管で出来た太陽熱温水器が御座います。
この真空管式の太陽熱温水器は冬でも外気温の影響を受けにくく、温水をつくる事が出来ます。
真空管式の太陽熱温水器を使う事により、年間を通して給湯エネルギーの消費を抑える事が出来ます。
現在、堺市にて設計中の建物には、この太陽熱温水器を設置する計画です。
太陽熱温水器本体+設置費用を含めて約40万円程度です。
配管部材やバルブ類などを工藤住環境設計室にて設備設計を行えば、もっとコストを抑えて太陽熱温水器を設置する事が出来ると思います。
工藤住環境設計室では、設置可能な場所があるのであれば、積極的に太陽熱温水器を採用していきたいと思います。
2017/11/03
今回は全熱交換換気扇(ロスナイ)についてレポート致します!
先ず、ロスナイとは何かのご説明を致しますね。
ロスナイとはロス(エネルギーロス)が無い換気扇です。(実際には少しロスしますが)
余談ですが、ロスナイの名前の由来は、【ロスが無い→ロスナイ】・・・だと思います。
隙間が多い住宅の場合、それ程換気に気を使う必要は無いのですが、高気密住宅の場合、換気計画がしっかり出来ていないと、呼吸による室内の炭酸ガス濃度や湿度のコントロールが上手く出来ません。
換気の設計が高気密住宅の要と言っても過言では御座いません。
一般的に換気と言えば、換気扇によって排気する事が多いです。大事なのは【その時に排気した風量と同じ量の外気が室内に流入する】事です。
例えば冬の場合、換気扇を回すと、冷たい外気が室内に流入します。
これでは折角暖房をし、温めた空気を換気により捨て、冷たい外気を取り込んでしまう為、寒くなり、また空調エネルギーのロスとなります。
この、換気による温熱環境の悪化や、空調エネルギーロスを抑えてくれるのが全熱交換換気扇(ロスナイ)です。
ロスナイは室内の空気を排気する時に、【室内へ給気する外気と熱的に触れさす事により、排気と給気の熱交換】を行います。
この熱交換を行う時に全熱(温度と湿度)を交換致します。
よって、室内に給気される外気は、屋外温度より高い温度で給気される為、温熱環境の悪化や、空調エネルギーロスを抑える効果が御座います。
全熱交換を行う為、温度だけでは無く湿度も交換することが出来るので、冬場の室内の乾燥を抑える効果も御座います。
今回、このロスナイを私の自邸に設置致しました!
三菱電機製の壁掛型ロスナイです。
Amazonにて機器本体+専用パイプ+専用外部フード=2万円程度でゲットです。
施工費は自ら設置したので0円です!
このロスナイの特徴は給気ダクトと排気ダクトが100φのダクトを仕切り板にて分けている為、100φの穴1つあれば施工出来る事です。
よって、既存のパイプファンや給気口を利用して取付ける事が可能です。
今回も既存の給気口を利用して取付けを行いました。
先ず、取付け用プレートに専用パイプを取付け、既存給気口に取付けます。
そして、本体を取付けます。
カバーを取付け、内部工事は完了です。
外部は仕切り板付きパイプと外壁の隙間にコーキングを行います。
そして専用のパイプフードを取付け、施工完了です!
使用した感想は、熱交換も上手くできており、運転音もそれ程気にならず優れた商品だと感じました!
別売品で花粉やPM2.5を除去出来るフィルターもあり、またダクトレスの為、長いダクト経路内部のホコリやカビの問題も無く、アレルギー対策としても優れている換気扇だと思います。
換気扇本体もシンプルな構造の為壊れにくく、また壊れたとしても交換費用も抑える事が出来る、維持管理性にも優れた換気扇だと思います。
欠点は結構な大きさの換気扇なので、内装デザインが悪くなる事。
それと、音に敏感な方は運転音が気になると思います。
最後に、高気密住宅は換気計画が非常に重要です。どの換気方式が最適かは、建物のプランによって違います。
それぞれのプランに合った、最適な換気方式を選定致しましょう!
2017/11/02
今回は工藤住環境設計室が得意とする、高気密住宅についてお話したいと思います。
先日、完成見学会に来て頂いた家造りをご検討されている方から『今相談している工務店から高気密は必要無い』と言われたようです。
また、『高気密住宅は息苦しい』といった声を耳にする事が御座います。
では、本当に高気密は必要では無く、高気密住宅は息苦しいのかを検証していきましょう。
先ず、高気密とは何かを解説させて頂きます。
従来の木造住宅は鉄筋コンクリート造のマンションと較べて寒いと言われる事が多いです。
これは断熱性能の影響も御座いますが、1番大きな影響は気密性能です。
鉄筋コンクリートのマンションは当然、コンクリートで出来ておりますので、壁や床、天井の隙間が御座いません。
しかし、従来の木造住宅は木材を組み合わせて造られている為、壁や床、天井部分に隙間が生じてしまいます。
その隙間のがある為、冬は寒く夏は暑いお家になってしまいます。
これを防ぐ為には隙間の少ないお家にする必要が御座います。
これらの隙間が少ない建物を高気密住宅といいます。
夏・冬にエアコンを運転する場合、低気密住宅と高気密住宅を比べた場合、どちらが快適かはお分かりですよね。
また、高気密住宅にしないと、適切な換気が行うことが出来ません。
これは、隙間風により、計画した通りの空気が流れない為です。
このとこにより、空気が淀み、結露の原因になることも御座います。
これでも高気密は必要無いと思いますか?
工藤住環境設計室では、気密性能は住宅の基本性能に関わる、重要な性能だと考えております。
次に『高気密住宅は息苦しい』について検証したいと思います。
高気密住宅は、気密性の低い低気密住宅と較べて、隙間風が少ないので外気の影響を受けにくい住宅です。
この事はエアコンを運転している真夏や真冬はとても快適なのですが、初夏や秋などのエアコンを運転していない時は、外気より室内温度が高く、不快に感じる時が御座います。
この事により、高気密住宅は息苦しいと言われているのでは無いかと思います。
しかし、この様な状況であっても、窓を開け換気してあげるとすぐに快適な室内温度となります。
重要なのは、『換気扇や窓の開け閉めによって計画的に換気出来る住宅』と、『室内と屋外の温度差や風圧によって、隙間風が入る住宅』のどちらが快適で健康な暮らしが出来るかです。
建ててから後悔しない為にも、気密性能にも目を向けて頂ければと思います。
【補足】
気密性能を表す基準はC値を用います。小さければ小さいほど、隙間の少ないお家となります。
また、気密性能は計算によるものでは無く、実際の建物で測定を行います。
では、C値はいくらであれば高気密住宅なのか?
国の基準では兵庫県や大阪府であればC=5.0以下と定められています。
が、
C=5.0以下・・・・。実際には隙間だらけのスカスカの住宅です。
とうてい高気密住宅と実感出来ないお家でしょう。
工藤住環境設計室ではC値=1.0以下を高気密住宅だと考えています。
工藤住環境設計室が手掛けた建物の、直近2件気密測定結果は、
C=0.2
C=0.4
勿論、第三者機関による気密試験ですので、サッシの目張りなどの気密偽装は行っていません!
2017/09/15
今回は木造住宅の通気工法と付加断熱工法についてお話したいと思います。
先ず、通気工法とは木造住宅の外壁に空気が流れる様にし、湿気を逃がす事によりお家の劣化を防ぐ工法です。
住宅の性能を示すものさしである【性能表示制度】の劣化軽減(外壁)について、最高等級である、等級3を取得する為には必須の工法です。
次に、付加断熱(ダブル断熱)工法とは、一般的な柱の厚みに入れる充填断熱以外に、もう一層断熱層を設ける工法です。
柱の厚み分だけにしか断熱材を入れない充填断熱と比べ、断熱の厚みを増す事が出来るので、外壁の断熱性能が向上する工法です。
高断熱住宅では、この付加断熱(ダブル断熱)工法を採用する事が多いです。
しかし、工藤住環境設計室では関西にて付加断熱工法(ダブル断熱)を採用するには検討が必要だと考えています。
理由は幾つか御座います。
・付加断熱(ダブル断熱)はコストが掛かる。(材料や手間が増える)
・外壁の厚みが大きくなり、小さな敷地では間取りが取りにくくなる。
工藤建築環境設計室では、付加断熱の前に、先ずは通気工法を採用する事が重要だと考えています。
いくら性能の良い建物であっても、劣化し傷んでしまっては永く住む事が出来ません。
また、関西において充填断熱工法のみでも十分な高断熱住宅になります。
温熱の計算を行えば分かる事なのですが、付加断熱(ダブル断熱)した場合としない場合、コストの差と同じだけの結果は出ません。
簡単にご説明しますと、付加断熱はコストパフォーマンスが良くない工法です。
(高気密住宅はコストパフォーマンスが高いです!)
家造りにおいて、断熱や気密、耐震や材料・素材・住設etc・・・。色んな要素が御座います。
限られた予算をこれらの要素に上手く配分する事が、とても重要です。
それを行うには、バランス良く知識をもった設計者と巡り合うことが大事です。
2017/08/21
蒸し暑い日が続きますね。
今回は木造住宅の基礎断熱について、お話させて頂きます。
基礎断熱とは、通常の1階床面にて断熱材を施工する床断熱工法とは違い、コンクリート基礎部分にて断熱を施工する方法です。
床断熱工法
基礎断熱工法1
基礎断熱工法2
基礎断熱工法には大きく分けて2つの方法が御座います。
基礎断熱工法1は、外周部の基礎コンクリート立上り部分と、その立上りから1m程度の基礎コンクリート床面に断熱材を施工する基礎断熱です。
関西エリアで比較的普及する基礎断熱の工法ですが、注意が必要です。
基礎コンクリート床面の、断熱材を施工していない部分の温度は、断熱材が存在しないので地中の温度になるのはお分かりですね。
地中の温度は年間を通して約17℃の一定の温度です。
梅雨時期や夏の暑く湿った空気がこのコンクリートに触れると結露をおこしてしまいます。
また、コンクリート基礎には多くの水分が含まれていますので、コンクリートを打設してから2年程度は、この水分も結露の原因となります。
結露を防ぐ為には、また、結露した水滴を取り除く為には、床下の空気を換気する必要が御座います。
基礎断熱の床下空間は温熱境界としては室内になるので、外気を取入れるのでは無く、室内の空気を取り込む必要が御座います。
基礎断熱工法2は基礎コンクリート床面にも全て断熱材を敷き詰めるので、地中温度による結露の問題は無くなります。
しかし、コンクリートの水分による結露の問題は工法1と同じです。よって、床下の換気は必須となります。
基礎断熱工法2は、温熱的な欠損部分(熱橋部分)が無いのですが、コンクリート基礎の下に発泡系断熱材を敷き込む事に不安が残ります。
断熱材を食べるシロアリによる食害や、断熱材の劣化により、建物が沈下する可能性もあると考えております。
基礎断熱の住宅において、セットとも言える床下エアコンについて、考えてみましょう。
先ず、何故床下エアコンが必要なのかですが、床下から暖房することによりエアコンの風が直接体に当たらず、快適な空間になるといった事がよく言われています。
本当にそうなのでしょうか?
床断熱と較べて、床の直下に断熱材が無いので、床の表面温度がどうしても低くなってしまいます。
それを補う為に床下にエアコンを設置した事も理由の一つです。
夏季、床下エアコンにて冷房を行う為には、換気システムを併用して床下の空気を室内に押し上げる必要も御座います。
温かい空気は上昇し、冷たい空気は下降します。
温熱計算上では、エアコン1台の能力で家全体の空調をまかなう事が出来ても、床下エアコン1台で家全体の空調をまかなう事が、現実的には難しい事が多いです。
基礎断熱が何故普及したのかについて、ご説明させて頂きます。
元々は北海道や東北地方などの寒冷地において、床下が外気温度になってしまうと設備配管が凍結してしまう為、床下空間が室内温熱環境になる基礎断熱が普及致しました。
基礎断熱=高断熱住宅といった間違った考えが広まり、関西でも基礎断熱の施工が行われるようになったと考えられます。
また、基礎断熱は床断熱に較べて気密が取りやすいといった意見も御座いますが、床断熱でもしっかりとした気密処理を行う事により、C=0.5以下にする事は十分に可能です。
(工藤建築環境設計室では、床断熱にてC=0.5以下の設計・監理・CMマネージメントの実績が御座います)
基礎は床断熱と較べて、コストも掛かる工法です。
これらの事を考えると、関西エリアで基礎断熱を行う事が適切なのでしょうか?
結露のリスクや冬場の床面の温度、シロアリ被害・基礎沈下やコストの事を考えると、工藤住環境設計室では床断熱を推奨しています。
余談ですが、先日参加した研修会において、新住協代表理事(鎌田先生)も『関西で基礎断熱はいらないのでは』とお話されていました。
最後に、家造りは流行りのDesignや工法に惑わされず、知識を持った者が適切にセレクトする必要があると思います。
2017/07/14
梅雨のジメジメした不快な日が続きますが、皆さまはいかがお過ごしですか?
シーズンの初めにエアコンを使い出した時、嫌な臭いを感じたことは御座いませんか?
その匂い・・・。
カビが原因の事が多いです。
専用の洗浄スプレーでお掃除をすればカビを取り除き、とりあえず匂いも収まるのですが・・・。
またしばらくすると、カビが発生してしまいます。
何故、カビが発生するのか?
冷房や除湿運転しているエアコンは、室内の湿った温かい空気を取り込み、熱交換器を通して湿気を取り除いた冷たく冷えた風を出しています。
この為、エアコン内部では結露を起こし除湿を行っております。
この為、運転中のエアコンの内部は濡れた状態になっています。
エアコンの運転を中止し、そのままの状態にしておくとカビが発生し、嫌な臭いの原因になるのです。
カビの発生を抑えるにはどうしたらよいのですか?
とっても簡単な事です。
エアコンを乾かしてあげれば良いのです!
どの様にして乾かすのですか?
運転オフにする時、送風で1時間ほどタイマーをかけ、エアコン内部を乾かしてあげるのです。
面倒だと思われるかもしれませんが、乾燥させることでカビの発生を抑えることができます。
これからの暑い夏を、快適な室内環境で乗り切りましょう!
2017/07/07
住宅の断熱性能に大きく影響を与える窓。
私どもが手掛ける建物では樹脂窓(YKKAP:APW330)を採用する事が多いです。
この樹脂窓ですが取付ける方位によって、ガラスの種類を選ぶ事で冷暖房効率を上げることが出来ます。
ガラス種別は大きく分けると【遮熱タイプ】と【断熱タイプ】に分かれます。
遮熱タイプのガラスはその名の通り、太陽の熱線を遮熱してくれるガラスです。
夏場の朝日・西日が当たる東面や西面の日射熱による、室内温度上昇を抑える効果が御座います。
南面の窓は夏場の日射熱を遮る庇や軒がある場合は、断熱タイプのガラスを選択します。
断熱タイプのガラスは太陽の日射熱を取り込み易いガラスです。
冬場、太陽の日射熱を取込み温かい室内環境にすることが出来ます。
北面に窓については太陽の日射が当たりにくく、太陽熱の取得が期待出来ません。
ガラスの熱貫流率(熱の伝わり易さ)が小さいガラス(遮熱タイプ)を採用致します。
【ガラスのまとめ】
遮熱タイプ:太陽の日射熱を遮るガラス。(熱貫流率が断熱タイプより優れている)
断熱タイプ:太陽の日射熱を取り込むガラス。
南面:断熱タイプのガラス。
東・西・北面:遮熱タイプのガラス。
また、ガラス種別だけでは無くスペーサーや、中空層に封入された気体によって性能が変わります。
スペーサーとは、ペアガラスの隙間を保つ為に入れるものです。
このスペーサーはアルミ製と樹脂製があり、樹脂製の方が熱を伝えにくく、断熱性能が向上します。
また、ガラスとガラスの間の中空層の気体は、乾燥空気とアルゴンガスが選択出来、断熱性能はアルゴンガスの方が良いです。
現在進行中の計画【宝川の平屋】ではAPW430の大開口スライディングを採用致しました。
真南に向いて取付しますので【日射取得型】のガラスを採用しています。(APW330とはガラス名称が異なります)
APW430のガラスはトリプルガラスです。
トリプルガラスとは、ガラスが3枚、中空層が2層のガラスの事です。
ガラスの総厚さはなんと41mm!
かなり重たいガラスなのですが、開閉する時はそれほど重さを感じません。
使い勝手については、後日レポート致します!
窓は住宅の温熱環境にとても影響を与えるものです。
当然コストも大事ですが、後から窓を交換するのはとても大変な事です。
温熱環境に後悔しない為にも、適切な窓・ガラスを選択致しましょう!
2017/04/19
先日、宝塚市と川西市にまたがる敷地に建築中の宝川の平屋にて、屋根・外壁・内壁の一部に断熱材を施工致しました。
断熱材にはアイシネンフォームを採用致しました。
【採用の理由】
・アイシネンフォームが発泡して膨らむので、熱橋が出来にくい為。(熱橋とは断熱材が充填されず、熱が伝わり易くなる部分の事です)
・隅々まで発泡し、密着する事により気密性能が向上する為。
・透湿性能がある為。(湿気を通す事が出来る為)
施工動画をご覧下さい!←クリック下さい
発泡した後、壁や天井を貼る部分は、削ぎ落とします。
その後、ウレタンスプレーにて補修し、仕上げとなります。
今回の計画は小屋裏空間を最大限に活用しておりますので、屋根面の断熱には力を入れています!
遮熱シート施工 + アイシネンフォーム厚さ250mm。
また、屋根の南面全面に太陽光パネルを設置する為、更に遮熱効果が期待出来ます!
2017/04/11
今日も休日出勤です・・・。
事務所があるマンションに到着し、階段を上がると・・・。
鉄製の手すりが濡れています。
雨漏れ?
一瞬そう思ったのですが、天井部分は全く濡れていません。
もしやと思い事務所の室内・屋外の温湿度計を見ると・・・。
原因はこれです!
結露です。
屋外の温湿度がDB17.6℃・RH90%
この空気の露点温度(結露する温度)はDB15.9℃です。
夜間気温が下がり15.9℃以下の温度になった鉄製手すりに、夜が明け一気に湿度を含んだ空気が触れると結露が発生します。
結露は冬にのみ起きる現象では御座いません。
夏に起きる結露の中で、お家を痛める可能性があるのが逆転結露です。
詳しくはコラムのバックナンバーをお読み下さい!
夏の逆転結露【その1】
夏の逆転結露【その2】
2017/04/08
現在進行中の計画【宝川の平屋】の換気には、ダクトレス熱交換型換気システムを採用致しました。
熱交換型換気扇とは、排気の熱(夏場は冷熱)を回収しエネルギーロスを減らす事が出来る換気システムの事です。
何故、このシステム(日本スティーベル製LT-50)を採用したのか?
1、機器の構成がシンプルなので、故障した時の部品交換が簡単。
2、ダクト配管が不要な為、施工費を抑える事が出来る。ダクト内部のホコリを掃除する必要が無い。簡単に分解し、丸洗い出来る。(アレルギー対策にもなる)
3、東西の個室に機器を設置し、LDKに設置したエアコン1台にて、家全体の空調をムラ無く行う為。
4、3の運転を行う為には2台同時に給気し、残りの2台は排気運転を行う必要が御座います。この4台の換気扇を連動出来るシステムはLT-50のみ。日本スティーベル製LT-50ECOや森永ルノサンの換気システム、ヴェントサン換気システムは、2台連動制御しか出来ない。
日本スティーベル製のLT-50の熱交換の仕組みをお話致します。
まず、2台が給気運転を行い残りの2台が排気運転を行います。排気運転を行う時に換気扇内部の蓄熱セラミックに熱を蓄熱致します。(写真は蓄熱セラミックです)
70秒後ファンが逆回転し、今度は外気の新鮮空気を給気致します。その時に蓄熱セラミックの熱を使い、室内温度に近い空気を供給します。
冬の暖房時:外気0℃、室内20℃の場合、外気が熱交換され室内に給気される温度は18℃となります。
夏の冷房時:外気35℃、室内22℃の場合、外気が熱交換され室内に給気される温度は23.3℃となります。
熱交換型の換気システムを採用する事により、かなりの省エネ効果が御座います!
2017/04/07
工藤建築環境設計室では、防蟻処理にホウ酸系の防蟻剤を使用しています。
防蟻とは?
シロアリによる家の被害を防ぐ処理をいいます。
一般的には殺虫剤系の防蟻剤を使用するのですが、健康への影響や効果の持続性などを考えるとホウ酸系防蟻材が優れてる思います。
詳しくは工藤住環境設計室のホームページにも記載が御座います。
宝川の平屋では、ホウ酸による防蟻のボロンdeガード工法を採用しています。
ボロンdeガード工法は、ホウ酸を水に溶かし木材に噴霧します。
今までのシロアリに対する考え方は、地面から1mまでを防蟻処理すれば良いとされていました。
しかし、最近では屋根裏からシロアリが侵入し、食害する事例も報告されています。
工藤建築環境設計室では屋根裏からの侵入・食害を防ぐ為に、全構造体処理を行う事が多いです。
2017/03/28
宝川の平屋は順調に進んでいます。
昨日は日本住環境さんのPEパッキンを施工致しました!
PEパッキンとは?
ボード気密の気密を高める為に使うパッキンです。
日本住環境の小林さんも現場に来られ、イケメンの高橋棟梁を盗撮していました!
まだまだ先は長いですが、着実に進んでおります!
2017/03/17
本日、宝塚市にて進行中の建物の気密測定試験を行いました。
結果はC値0.7。
なかなか良い結果でした!
基礎断熱や吹付断熱を採用すればもっと良いC値が出るのですが、C値だけが住宅の性能では無いと考えています。
床断熱には床断熱のメリットがあり、工藤建築環境設計室では床断熱断熱を採用する理由が御座います。
今回は屋根面・外壁・1階床面(基礎断熱では無く床断熱)はセルロースファイバー断熱(デコスドライ工法)を採用しています。
セルロースファイバーの調湿・吸放湿性能を活かしながら、気密性能を確保する事が大切だと考えています。
また、工藤建築環境設計室にて吹付断熱を採用する場合はアイシネンを採用しています。
それは、アイシネンがセルロースファイバーと共通した性能をもっているからです!
断熱・気密・換気・調湿・透湿・結露。
これらの要素は密接な関係をもっています。
このバランスを考えながら設計する事が重要だと考えています。
2017/03/16
皆さんは長期優良住宅や低炭素住宅って聞いた事はありますか?
これらの住宅は、各項目にて一定水準以上の性能をもたせた住宅を認定する制度です。
具体的に長期優良住宅は一定水準以上の【耐震性能】や【温熱環境】、そして【維持管理性】や【劣化】について考慮した住宅です。
ちょっと余談ですが一戸建て住宅の場合、現在の建築基準法では無断熱住宅でも合法となります・・・。(建築基準法に断熱についての法令が御座いません・・・。)
そして、低炭素住宅は一定水準以上の【温熱環境】や【エネルギー消費量(家の燃費)】について考慮した住宅です。
一般的にはこれらの認定を取得する為には【建築コストが掛かる】、【申請が面倒】など言われており、取得しない住宅が多いです。
長期優良住宅や低炭素住宅の認定は必要なのか?
これらの住宅の認定に必要な性能は、最低限必要な性能と考えています。
実際に、私が設計する建物には特別な理由がない限り全ての建物が認定を取得しております。
長期優良住宅や低炭素住宅程度の性能を確保する為にコストが掛かるのだろうか。
家は住む人の健康や生命、財産を守る大切な巣です。
安心・安全な巣としたいですね。
P.S.長期優良住宅や低炭素住宅は住宅ローンの金利優遇、税制面の優遇も御座います!詳しくは個別相談でお話させて頂きますね。
2017/03/16
今回は木造建築物の軒の出についてお話致します。
日本の木造建築物は古来より、軒を深く造る事が一般的です。
何故なら、雨や雪などから建物を守る為です。
また、南面の深い軒は夏場の日射遮蔽にも効果が御座います。
当たり前の事ですよね。
現代の木造建築物(木造住宅)の軒の出はどうでしょう?
確かに都市部などの狭小地では、敷地に制限があり、深い軒が出せない事が多いです。
しかし、本当に敷地の問題だけなのでしょうか?
例えば工藤建築環境設計室の事務所は宝塚市雲雀丘に御座います。
雲雀丘周辺は第一種低層住居専用地域で外壁後退1mのエリアです。
第一種低層住居専用地域は高さ制限があり、高い建物が建築出来ません。また、建ぺい率が50%以下なので敷地面積の半分しか建物を建てる事が出来ません。
外壁後退1mは敷地境界から外壁まで1m以上後退して建物を建てる必要が御座います。
上記の敷地条件であれば、物理的に深い軒が出せない事は御座いません。
しかし、軒の出が少ない又は全くない(軒0住宅)木造住宅が多数御座います。
理由は2つ考えられます。
1つの理由はコストが掛かるからです。
軒を支える垂木などの木材はそれほど高くないのですが、軒天井に貼る天井板や、それらの塗装にコストがかかります。
もう1つはデザイン的なものです。
例えば、建築主がどうしても軒の出の少ない若しくは軒0住宅を望んだ場合、設計者はそのリスクを説明する義務が御座います。
そのリスクとは雨漏れのリスクが高くなります。また、軒の深い家と比べ確実に外壁が劣化しやすく、汚れやすくなります。
何度も言いますが、深い軒は家を守ります。
家を長持ちさせます。
家を健全な状態に保ちます。
家の性能に大きく影響すると言っても過言では御座いません。
ちょっと地味な内容ですが家を建てる時は是非、軒の出にも注目いたしましょう!
2017/02/22
住まうエリアを考える時、色んな要素を検討する必要があります。
一般的には駅に近く買い物施設が近くにあり、平坦なエリアが人気のようですが、近くに工場やパチンコ店などがあるエリアの場合、子育ての環境としては不安があります。
山あいの町の場合、駅からは遠く車中心の移動となるのですが、緑豊かな環境で子育て出来ることもあります。
それぞれの街の特性・周辺施設を知り、十分に検討する必要があります。
また、意外と見落としがちなのが『地域のコミュニティー』です。
私自身、二児の父親なのですがこの『地域のコミュニティー』の重要性をとても感じます。
子供たちの心身の成長には、親の力だけでは不可能だと実感します。
先住者の方々からのアドバイスや、その方々と子供たちのふれあいはとても貴重な経験だと思います。
宝塚周辺にて住まうエリアをご検討されている方、ある程度の土地勘が御座いますので、お気軽にご相談下さい。
2016/10/09
本日は断熱性能と疾病についてのお話です。
ある研究機関が実施した調査結果によると断熱性能の良い住宅に住み替えた場合、色んな疾病が改善されるといったデータがあります。
例えば、気管支ぜんそく:70%・心疾患81%・脳血管疾患84%など、高い改善率です。(その他の疾病も高い改善率を示しています)
既存住宅の断熱改修を行うことは省エネルギーになるだけでは無く、健康にも大きく影響を与えるといったことが、データにより証明されているのです。
今の季節、断熱性能の悪い住宅で多くのエネルギーを使い温熱環境を維持しようとするより、熱が逃げないないようにし、少ないエネルギーで過ごすことが「環境にも体にも優しい住まい」なのです。
そろそろ、「エネルギー消費を減らしエコで健康な暮らしをしませんか?」
2016/10/08
先日、アマゾンで注文した温湿度計が届きました!
この温湿度計はワイヤレスの測定器が付属で付いており、外気の温湿度も室内で確認出来る優れものです!
この温湿度計は先日参加した(社)新木造技術研究協議会(通称:新住協)の勉強会で知りました。
高気密・高断熱住宅の神様:鎌田先生がオススメしていたものです。
外気温を室内で確認する事が出来るので、うっかり外気が快適な温湿度になっているにも関わらず、空調運転をしてしまう事を防ぐ事が出来ます!
電波時計も内蔵しているので、時計としても使う事が出来ます。
デザインもシンプルで、色んな内装デザインにマッチすると思います!
2016/08/26
ここ最近、よく目にする『ZEH』。
読み方も分からない、という方もいらっしゃるでしょう。
『ゼッチ』と読みます。
「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の頭文字ですね。
概要はインターネットで検索するとすぐヒットします。
ZEHに適合する住宅を新築、建売を購入、既存住宅の改修で補助金がもらえます!
『一般社団法人 環境共創イニシアチブ』が公的な国庫補助金を財源として取り扱っています。
工藤建築環境設計室では、積極的にZEH、Nearly ZEHに適合するように住宅設計を進めていこうと思います。
2016/06/07
カーテンを工夫し・・・。と聞くと、まず思い浮かぶのは窓ですよね。
窓にカーテンを取り付けることは大変省エネに効果的です。
今回は窓以外にもカーテンを使用することによって、冷暖房効率を高める方法をご紹介致します。
エアコンなどの空調機器を使用する時に部屋の体積が大きければ、それだけエネルギーを消費するのは言うまでもありません。
皆さんのお家を見渡して下さい。収納家具や収納棚は御座いませんか?
それらの部分を隠すように後付け式のカーテンレールを取り付け、カーテンを閉めてあげましょう。
収納家具や収納棚の上部や空いたスペースと、室内部分が仕切られます。
このことによって空調する空気の体積が減少し、冷暖房効率を高めることが出来ます。
簡単なことですが、意外と効果的です。
また、キッチン部分とダイニング部分やキッチン部分とリビング部分など、LDKの空間も同じ要領で仕切ってあげることによって同様の効果が期待出来ます。
空調部分の体積をコントロールし、エコな住まい方を実践致しましょう。
2016/04/14
住宅建築において良好な温熱環境にする為に欠かせないのが断熱材です。
しかし、建築基準法では住宅を建てる時に断熱性能に関する規制はありません。(2020年には省エネ法が義務化予定です)
現在では、断熱材が全く入っていない住宅でも建てることが出来るのです。
工藤住環境設計室では良好な温熱環境の住宅にする為に断熱材には「セルロースファイバー」断熱材を使用しています。
セルロースファイバーとは、新聞古紙を特殊な機械を使い粉砕して綿状にし、ホウ酸にて防燃処理を施した断熱材です。
古紙をリサイクルしていますので、他の断熱材と比べて製造にかかるエネルギーも少なくすることが出来、製造から廃棄されるまでの二酸化炭素も少なく、環境にとても優しい建築材料です。
また、セルロースファイバーは他の断熱材(グラスウールやロックウール)のようにたくさんの気泡を繊維の間に持っているだけでなく、繊維そのものにも多くの空気を含んでいるため、断熱性だけでなく防音・吸音作用も期待できます。
セルロースファイバーは木材と同じように呼吸し、高い調湿性能(湿気をコントロール)に優れています。
これは水蒸気が水滴となる前に湿気を吸って結露(けつろ)の発生を防いだり、乾燥した時にはその湿気を放出し加湿致します。
セルロースファイバーが呼吸を繰り返すことによって、水滴(結露)の発生や乾燥を防ぐ事ができる仕組みです。
施工現場では綿状のセルロースファイバーを壁の中などに吹き込み、隙間無く施工出来るので狭い隙間(コンセント回りなど)にも断熱材を行き渡らせる事ができます。
その為、他の断熱材で問題となる断熱欠損部分が無く高い断熱性能が期待出来ます。
窓などの開口部分の断熱補強と組み合わせることによって、光熱費を大幅に削減出来るのです。
冬場、断熱性能が悪い住宅の室温が22℃であっても、寒さを感じることがあります。これは空気の温度が22℃であっても、壁面や床面の断熱性能が悪いので、ふく放射によって熱を奪われているからです。
セルロースファイバー断熱材を使うことによって、上記のような寒さを感じることの無い「快適な温熱環境」にすることが出来ます。
木造住宅30坪程度の場合、セルロースファイバー断熱材を採用するとグラスウールやロックウールと比べてコストアップとなりますが、その高い断熱性能等や上記の快適な温熱環境を考慮すると極めて使用価値がある断熱材だと思います。
2016/03/29
日本での住宅に対する価値の考え方で最も重要とされているのが「日当り」です。
今回は意外と知られていない、北向の部屋の有効性についてお話致します。
一般的な間取りを考えた時、リビングなどの居室は南側の日当りが良い場所に配置致します。
この時、北側部分とは日当りが悪く、冬場は寒いといったマイナス要因が挙げられることが多いのですが、実は北側の部屋は安定した光環境であり、落ち着いた空間になることが多いのです。
欧米では絵画の色落ちを防ぐ為、目が青く眩しさに弱いのも理由の一つではあると思いますが、北側の部屋が好まれています。
また、北側の部屋から外の眺めは順光での景色となり、樹木なども美しく見えるのです。
皆さんも住宅を計画される時は、北側も意識してプランを考えては如何でしょうか。
2016/03/26
今回は太陽の方位と建物配置についてお話致します!
太陽とエコ住宅との関わりは非常に重要です。適切にコントロールすることによって、エコな暮らしが出来るのです。
太陽の角度についてお話致しましょう。
太陽が真南にきた時、夏至(真夏)の場合約78°、冬至(真冬)の場合約30°の角度で日射が降り注いでいます。
夏の日射は遮り、冬の日射は室内に取り込む為には、上記の太陽角度を考慮した住宅設計が必要なのです。
例えば庇によって日射をコントロールする場合、庇の出幅の検討が必要になります。
また、南面の日射は庇などによって比較的容易にコントロールすることが出来ますが、東面・西面の日射は低い角度(真横)から差し込むので庇では遮へい出来ないのです。
また、建物の配置・形状については、東西に長く南北に短い建物を計画すると、東西の熱を受ける外壁や窓を小さく出来、日射をコントロールしやすい南面の外壁や窓を大きくとることが出来ます。
皆さまも、お家の新築・リフォームをされる時には是非、上記のことを盛り込んでエコ住宅に致しましょう。
建物や住宅に関するご相談は、お気軽にお問い合わせ下さい。
2016/03/24
皆さまは電力の自由化をご存知ですか?
来年の4月から開始される電力の自由化ですが、一般公開された情報が非常に少ない状況です。
今回のコラムは、電力の自由化について解説させて頂きます。
関西エリアの一般家庭(一戸建て住宅や小規模のマンションなど)や小さな建物は関西電力と契約し、そこから電気を購入しています。
しかし、来年の4月からは『電力会社を選ぶ事が出来る』のです。
関西圏にて新規に電力事業に参入すると予想される企業は、ガス供給事業者や通信事業者、また商社などが参入されると言われています。
光熱費がお得になる電力会社から電気を購入する事も大事な事ですが、どのような発電システムにて電気が作られたのかも重要だと思います。
私は原発で作られた電気は買わないと考えています。
2015/10/21
阪神間に寒波がやって来ております。
路面も凍結し、運転には注意が必要です。
水道管凍結の可能性がありますので、外部にある水道機器の水を少しだけ出しておくことをオススメします。
一番多いトラブルは給湯器です。お風呂にて給湯側から少しだけ水を出しておくことで配管損傷を防止出来ます。
給湯器の電源をOFFにしておけば、水が出ます。
浴槽に貯めておけば、洗濯などに利用出来、エコですね。
2015/02/02
本日は「太陽熱温水器」についてお話を致します。
昔、太陽熱温水器のことを「ソーラー」と呼んでいる時代がありました。
当時の「ソーラー」は日が当たらなければ温水をつくることが出来ないシステムでした。
最近の太陽熱温水器は技術改良が行われ効率も良くなっています。
そして、一番の改良点は昔のシステムのように太陽熱にて水を直接暖めるのでは無く、ある媒体を暖め、それを貯湯槽で熱交換してお湯をつくります。
このシステムの最大のメリットは日が落ちた夜間でも、貯めておいたお湯を使うことが出来ることです。
補助的に電気やガスも必要ですが、昔の太陽熱温水器より効率は良くなっています。
最近では太陽光発電がちょっとしたブームになっていますが、実は太陽の光のエネルギーを電気に変換するより、太陽の熱エネルギーをそのまま熱として利用する方が、はるかに高効率なのです。
また、太陽熱温水器は太陽光発電より設置費用が安いです。
皆さんも、太陽熱温水器を見直してみましょう。
2015/02/01
皆さま、とても寒い日が続きますが体調を崩されていませんか?
今年もインフルエンザが流行し初めましたね。
予防法として手洗いやうがいをしっかりと行うことは言うまでも御座いませんが、今回は室内環境を見直してあげることで、インフルエンザや風邪の予防に効果がある方法をアドバイス致します。
室内の湿度が40%を越えるとウイルスが生存しにくくなり50%では半分、60%になると8割のウイルスが死滅するといったデータがあります。
また、湿度を上げることによって、ウイルスが室内で浮遊出来なくなるようです。
エアコンの暖房の場合、温度のみが上昇し湿度を上げることが出来ませんので、加湿器を利用し湿度をコントロール致しましょう。
写真の石油ストーブの場合、石油が燃焼する時に水蒸気が発生し適度な加湿が出来ます。(ガスを使う暖房器具も同様です)
やかんを載せるとより、一層加湿が出来ます。
加湿する時の注意点は、湿度が上がり過ぎるとカビが発生しやすくなりますので、湿度計を見ながら調整致しましょう。
2015/01/26
前回に引き続き、逆転結露についてお話したいと思います。
『夏場の逆転結露はナゼ起きるのか?』
夏場の壁体内結露は冬場とは逆のメカニズムによって発生致します。
冬場は室内の湿った空気が壁の中に侵入し、外壁近くの冷えた部分に触れることによって発生しますが、夏場の逆転結露は湿った温かい空気が室内を冷房することによって、室内付近の冷やされた部分に触れることによって発生します。
しかし、夏場の場合、冬場と比べて室内と室外の温度差が大きく無いので発生しにくいはずです。
ここで重要なのが『蒸し返し現象』です。
蒸し返し現象とは夏場、外壁面に日射を受けるとどんどん熱せられ表面温度は50℃近くまで上昇します。
空気は温度が上がればより多くの水蒸気を蓄える事が出来ます。
この、湿気を多く含んだ空気が壁体内室内側の冷えた部分に触れる事により、結露が発生致します。
では、どの様にすれば逆転結露を防ぐ事が出来るのか解説致します。
①外壁面の温度上昇を防ぐ
外壁通気層を設け、熱の排出及び湿気の排出を行う事により改善出来ます。
②冷房温度を高める
冷房温度を28℃程度に設定し、外部との温度差を出来るだけ少なくする事により改善出来ます。
(28℃設定でもしっかり除湿する事により、快適に過ごす事が出来ます)
そして、最後の方法は『防湿シート』を無くすです。
冬場の内部結露を防ぐ目的に必要な室内側の防湿シートですが、実はこれが夏場の逆転結露に影響を与えています。
防湿シートを無くす事により、蒸し返し現象にて発生した水蒸気が防湿シートにせき止められる事がなく、壁の中で結露する事が防げます。
しかし、防湿シートを無くす場合には冬場の壁体内結露が発生しないように結露計算(定常計算など)を行う必要が御座います。
最後に、冬場の内部結露と夏場の内部結露のどちらを重視して設計を行うのかは、気候風土に大きく影響されますので、お家の場所によって検討すると良いでしょう。
2014/06/19
今回は夏の逆転結露についてお話したいと思います。
『結露って冬に起きる現象では?』
そうです。一般的に見ることが出来る結露とは、冬の寒い日に窓などに水滴が付く現象ですね。
しかし、結露は条件が揃えば夏でも発生するのです。
氷を入れた冷たい飲み物のグラスの表面に、ビッシリ水滴が付着するのも結露現象です。
木造住宅において注意が必要なのが、壁体内結露(柱や梁がある壁の中の結露)です。
壁体内結露が発生すると、その水滴によりグラスウールなどの繊維系断熱材はびっしょり濡れてしまい断熱効果が激減してしまいます。
また、湿気により壁の中が不健全な状態になり、木材を腐らせる腐朽菌(ふきゅうきん)が増殖してしまいます。
壁の中が不健全な状態になると、木造住宅の耐震性能を担っている筋違い(すじかい)や構造用金物も傷んでしまい、建物の耐震性に悪影響を及ぼす事にもなります。
では、壁体内結露はどの様にして発生するのか考えてみましょう。
冬場では、室内の暖かく湿った空気が外壁の室内側から壁の中に侵入し、断熱材を通過した時、外部の冷気に触れた時に結露が発生します。
これを防止する方法は室内の暖かく湿った空気を壁の中に侵入するのを阻止する事により壁体内結露を防ぐ事が出来ます。
具体的には、室内側に湿気を通さないフィルムを貼る事が効果的です。
しかし、夏場の場合は少々厄介です。
次回に続く
2014/06/15
住宅の温熱環境について
今回は住環境において、とても重要な要素である『温熱環境』についてお話したいと思います。
暑い寒いなどの感覚は、『温度』だけで言いあらわすことが多いのですが、本当に暑さ寒さを感じる体感温度を知る為には『湿度』や『気流』・『輻射』の条件も考慮しなければなりません。
同じ温度でも湿度が高いと蒸し暑く、低いとカラッとして爽やかに感じます。
このような体感温度の違いは、体の表面から出る汗が乾いた時に、熱を奪うことによって生じます。
また、『気流』も体感温度に影響を与えます。
例えば、風(気流)が肌に当たると汗が乾き、涼しく感じます。
そして、『輻射』の要素も忘れてはいけません。
冬のひだまりの暖かさや、夏の日射による照り返し、ストーブにあたる時の暖かさや、トンネルの中のヒンヤリとした涼しさは輻射熱による影響です。
離れた異なる温度の2つの物体があるとき、熱は高温側から低温側に流れます。これを『輻射』と呼びます。
ある表面温度を持つ床・壁・天井に囲まれた部屋の中に居る時、人の感じる体感温度は次の式で求めることが出来ます。
体感温度=(表面温度十室温)/2
上記の式により、冬場に断熱性能の低い建物の場合、暖房を行い室温を調整しても外壁や床の表面温度が低ければ、寒く感じることが分かります。
反対に断熱性能の良いお家の場合は、暖房の設定温度が低めでも、快適に感じることが出来るのです。
2012/10/18
住宅における温度と湿度と結露について
温度と湿度は人が暮らす環境で大切な要素です。
空気中に含むことのできる水分は温度が高いと多く、温度が低くなると少なくなります。
そこで水分を多く含んだ空気が冷やされた時『余った水分がどうなるか?』が問題です。
逆に、温度を上げた場合には、空気が含むことのできる最大水分量に対しての水分が相対的に小さくなります。
ある程度の相対湿度を保つためには、加湿が必要になります。
湿度が高いと不快に感じまが、また湿度が低すぎると、体の表面から水分が奪われ乾燥し、これも健康的ではありません。
調湿方法としては、機械によるものと、さまざまな生活の知恵によるもの、そして家の建材に頼る方法があります。
木や漆喰などの多孔質材料は、空気中の余った水分を吸収し、空気中の水分が不足するときには放出してくれます。
人が快適かつ健康的に暮らすためには湿度のバランスは非常に重要です。
家づくりの中で湿度に関して気になるのは結露ではないでしょうか。
夏場でも気密・断熱性が高くなり、冷房時の断熱材の結露の心配は多少ありますが、やはり冬の壁体内結露(壁の中の結露)が一番要注意です。
壁の内部が結露すると、構造補強用の金物類が劣化し、結果的には耐震性能にも影響を及ぼすことがあります。
冬場、積極的に加湿しなくても、生活空間ではキッチンや浴室、洗面所などから多くの水蒸気が発生致します。
この水蒸気は一定以上の温度に下がった時、結露致します。
不完全に断熱施工された壁の内部や、窓サッシで主に結露が発生致します。
結露はカビを発生させ、木を腐らせ、ダニや白アリを呼んだりもします。
防ぐ方法はしっかりとした断熱施工を行う事と、調湿をしてあげる事が大切です。
また。室内で発生した水蒸気を室内に拡散させないこと、発生した水蒸気を換気により外部へ排出することも結露防止には効果的です。
高性能断熱サッシや、調湿効果のある建材を使いながら、生活の工夫を行うことも大切なのです。
2012/09/27
体感温度について
本日は体感温度『暑さ・寒さを感じるしくみ』についてお話致します。
室内において空調していても、不快感を感じることがあります。
ここで重要なのは『室温』と『体感温度』は違うといったことです。
体感温度は『室温』と、その部屋の壁や床、天井面の表面温度に大きく左右されます。
例えば、冬場に『断熱性能の低い建物』と『断熱性能の高い建物』を比べた場合、室温が同じ22℃であっても『断熱性能の低い建物』の室内ではふく射(放射)によって『断熱性能の高い建物』に比べて人体から多くの熱が奪われてしまい、より寒さを感じます。
夏の場合も同様のことが言えます。
建物の断熱性能は冷暖房のエネルギー消費だけでは無く、快適性にも影響することをご理解頂ければと思います。
2012/06/11
木造住宅はエコな構造
建物の構造が環境に与える影響についてお話致します。
建築の構造は主に木造・鉄骨造(S造)・鉄筋コンクリート造(RC造)があります。
この3つの構造を比較した場合、建設時のCO2の排出量はS造やRC造に比べると木造は約半分になります。
また建物に必要な材料を製造する際のCO2排出量もS造やRC造に使用される鋼材・コンクリートなどに比べ、木造に使用される自然乾燥材は殆どCO2を排出しないのです。
木造はCO2排出量が非常に少ないエコな構造なのです。
また、木造に使う木材に国産材を使用することによって、外国から輸入する場合と比べて輸送エネルギーが少なくなります。
日本の森林を活性化させるためにも国産材の使用を増すことは有効な手段となります。
こうしたことで、日本の森林も元気になっていきます。
2012/05/29
エネルギーパスとは?
皆さま、エネルギーパスってご存知ですか?
エネルギーパスとは、EU全土で義務化されている「家の燃費」を表示する制度です。
一年間を通して快適な室内温度を保つために必要な、床面積1㎡当たりのエネルギーを数値化して表示するもので、いわば「建物の燃費」を表示する制度です。
2008年にドイツにおいて、年間のエネルギー消費量とCO2の排出量の表示を義務付ける制度としてスタートし、2009年度からはEU各国でも採用されています。
この制度は家の省エネ性能が一体どれくらいなのかを、一般の住民にも分かり易く表示する「燃費のものさし」として開発されました。
昨今、省エネ・エコが重視されている我が国日本でもエネルギーパス制度が導入されます。
主に建物の形状や外壁の断熱材の種類・厚さ、窓・ドアの性能、換気のバランスなどからエネルギー損失量を算出し、その建物のエネルギー消費量を用途別(暖房・冷房・換気・給湯)に解析することによって、住宅の燃費を数値化します。
エネルギーパス制度によって省エネへの関心を持ち、より一層環境に優しい建物が増えることを期待します。
工藤住環境設計室ではQ-PEX(新住協が開発したソフト)を使って家の燃費計算を行っています!
2012/04/07
パッシブデザインとは?
パッシブデザインとは、エアコンなどの機械設備に頼るのではなく、地域の気候・敷地の条件・太陽・風・樹木などの自然エネルギーを最大限生かし『省エネで快適な暮らし』を実現させる設計手法です。
太陽光、太陽熱、風力、地熱など自然エネルギーを積極的に活用し、蓄熱、断熱、遮熱、通風、換気などをきちんと考えてデザインすることを意味します。
例えば夏場の日射を遮断し、冬場の日射を採り込むように庇の出を調整することや、屋上緑化や壁面緑化することにより建物内部への日射や熱貫流をコントロールすることなどです。
また、風の通り道に入口と出口になる窓を設置し通風を確保することもパッシブデザインの基本です。
こうした考え方に基づく住宅のことを「パッシブデザインハウス」といいます。
2012/04/06
スマートハウスとは?
スマートハウスとは家庭内における『エネルギー消費を最適化する住宅』と位置づけられるようになり、注目を集めています。
具体的には『創エネ設備』・『蓄電池』・『スマートメーター』・『HEMS(ヘムス)』などの設備で構成された次世代住宅なのです。
『創エネ設備』とは太陽光発電などの電力を【創る】設備です。最近では太陽光パネルを設置した住宅も多く見られます。
『蓄電池』は大きなバッテリーを用い、太陽光発電などで創った電力を【蓄え】たり、安い夜間電力を蓄えて昼間に使うことで電気料金を抑えることができます。また災害などの停電時に非常用電源としても使えます。
『スマートメーター』は太陽光発電の発電量や家庭でのエネルギー使用量を計測・表示して【見える化】し、住まう人に省エネルギーを喚起するものです。
【エネルギーの見える化】は非常に重要であり、住まう人の省エネ『意識』が一層拡大致します。
これらを効率的に管理するのが『HEMS』(ヘムス)です。『HEMS』はホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略です。太陽光発電・蓄電池・住宅設備
(IH、エコキュートなど)・また、家電のエネルギー消費をIT技術の活用によりネットワークでつなぎ、自動【制御】する技術です。機器の使用量などを制御してエネルギーの消費量を抑えることができます。
スマートハウスとは、住宅で電力を【創り】・【蓄え】、IT技術を使って家庭内のエネルギー消費を最適に【見える化】・【制御】し、光熱費ゼロを目標とした住宅なんです。
そして、エネルギー効率の高い都市(地域)づくりをめざす「スマートシティ(スマートコミュニティ)」の最小単位としてスマートハウスは注目されています。
2012/03/27
お掃除と花粉症対策
花粉を家の中に入れないよう玄関の外で、服や持ち物に付着した花粉をブラシで落とす事も花粉症対策の方法ですが、それでも完全に防御することは難しいです。
そこで、アレルギーの原因となりかねない家の中のホコリと共に、家の中に持ち込まれた花粉対策を行います。
まず掃除を始める前に、ホコリや花粉が溜まりやすい装飾品や小物を、整理整頓しておくなりして掃除がし易くなるようにしておきましょう。
掃除中に花粉が舞ってしまうので拭き掃除がお勧めです。花粉症の時期は、窓を開けると部屋に花粉が入ってきますので迂闊(うかつ)に窓も開けられません。
もし掃除機を使用するのなら、窓を閉めて空気清浄機を強モードにして掃除機をかけると花粉も取り除けるので良いそうです。
ご家族に、花粉症の方がいらっしゃれば、空気清浄機は必需品になりますので、ぜひ置いてあげましょう。
見逃しやすい所にカーテンが有ります。窓に近いカーテンにも花粉が付きやすいので掃除機の弱モードでくっついている花粉を取り除くことも大切です。
もう1つは、洗濯物や布団などを屋外に干して取り込む時に、付着した花粉も同時に家の中へ持ち込んでしまう事です。
家の中に入れる前に布団を叩くなど、しっかり花粉を落としてから家の中に入れるようにしましょう。
2012/03/26